シンプルなのに絶品!チキンは「アロゼ」で
NHK『きょうの料理』でフレンチレストランsioの代表・鳥羽周作さんが披露した「パリパリローストチキン」に挑戦しました。
キツネ色の皮がなんとも美味しそうですが、ただ焼いただけではないのです。
使われているのは、フランス料理の「アロゼ」のテクニック。
フランス語で「かける」「注ぐ」という意味で、食材に油やバター、煮汁などをかけながら火を通す調理法を指します。
主に肉料理や魚料理で用いられ、ゆっくり火が通ることでやわらかい仕上がりになり、素材の旨みを逃さずに味わえるんだそう。
どんな味わいになるのでしょうか。
鳥羽周作さん「パリパリローストチキン」の作り方
材料(1人分)
- 鶏もも肉 (小)…1枚(200g)
- にんにく…2かけ
- ローズマリー…2枝(バジルやタイムでも可)
- オリーブ油…大さじ4+1/2、大さじ1
- 塩…1つまみ、2つまみ
今回ローズマリーはフレッシュではなく、乾燥したものを小さじ2で代用しました。
作り方①にんにくとローズマリーの準備
にんにくは半分に切ってつぶします。フレッシュのローズマリーを使う場合は半分に切りましょう。
作り方②鶏肉を寝かせる
ジッパー付き保存袋に鶏肉、①、オリーブ油(大さじ4+1/2)、塩(1つまみ)を入れてください。
しっかりと空気を抜いて袋の口を閉じたら、常温で30分間つけます。
作り方③フライパンに鶏肉をセットする
火はまだつけません。
冷たいフライパンに鶏肉の皮目を下にして入れ、塩(2つまみ)をふってください。
この時、鶏肉についている油は拭き取らないでOK。
冷たいところからゆっくりと温度を上げていくことで、肉がやわらかく仕上がるそうですよ。
保存袋に残った油とにんにく、ローズマリーは別途使うため、捨てないように。
作り方④火をつけてアロゼする
フライパンを中火にかけてオリーブ油(大さじ1)を足しましょう。
パチパチと音がしてきたら、油をスプーンでかけ(アロゼ)ゆっくりと火を通しながら、8〜9分間焼いてください。
肉の厚みのある部分を中心に、肉全体に回しかけるのがポイント。鶏肉を上から押すのはNGです。
多めの油でじっくり焼けば、パリパリ感が出てくるそう。
かなり油がはねるので、やけどをしないよう注意してくださいね。
大きめのフライパンでは、やや油をすくいづらく感じたため、小さめのフライパンを使うのがおすすめ。
作り方⑤ひっくり返す
肉の色が変わって皮がパリッと焼けてきたら上下を返し、1〜2分間焼きましょう。
側面は、フライパンのふちを使いながら焼くとよいのだとか。
肉にムッチリとした弾力が出て、火が通ったら完成です。
【実食】パリッジュワッ!しっとりやわらかフレンチ流
一口目から、今まで家で焼いてきた鶏肉との違いに驚かされました。パリパリの皮のなかから、ジュワッと肉汁があふれてきて、しっとりやわらか。
たくさんのオリーブ油を使っているため、油っぽいのでは?と心配していましたが、そんなことはありません。
油によって、ギュッと旨みが閉じ込められているような印象。
食べる瞬間、ローズマリーの芳香が鼻にふわりとただよって、高級レストランの一皿のようです。
パンチのある力強さで鶏肉の旨みを支えているのは、にんにくの風味。見事なバランスにほっぺたが落ちかけました。
ちょっと、これは美味しすぎる……!これがアロゼってやつか。
味見した夫は「これどうやって作るの?もっと食べたい」と、次の日さっそく再現していました。
残った油はローストポテトに活用!
②で残った油とにんにく、ローズマリーは、ローストポテトを焼くときに活用できます。
鶏肉を焼いたフライパンにも油が残っていたため、保存袋に残っていたものを合わせてポテトを揚げ焼きすると、絶品ポテトが完成しました。
外はカリッと中はホクホクで、付け合わせにもぴったりですよ。
チキンの感動レシピ
シンプルながらも奥深い逸品。フレンチのテクニックを使うだけで、こんなにも美味しくなるのかと感動しました。
これはぜひ、体験してほしいレシピです!