娘を猫じゃらしであやす義祖母…
私がトイレに行っている間、「見ているから大丈夫よ〜」と娘を見てくれていた義祖母。娘も義祖母に懐いており、私は安心して席を外すことに。しかし数分後、私がトイレから戻ってくると、リビングでは義祖母に猫じゃらしでくすぐられる娘の姿が。よく見ると、その猫じゃらしは義実家で飼っている猫が愛用しているおもちゃです。どうやら義祖母の近くに置いてあったようで、使ったよう。
「ほーれ、ほーれ」と義祖母は猫じゃらしを振り、娘は猫の毛がついた猫じゃらしの先っぽを口に運ぼうとしています。私はすぐさま猫じゃらしを娘から離し、「これは遊ぶものじゃないよ」と娘に注意。そして勇気を出して「これは猫のおもちゃなので返します」と義祖母に返しました。義祖母は「おもちゃなら人間用もペット用も同じで変わんないわよ!」とニヤニヤ笑っていますが、衛生面が気になる私は「猫の毛を食べておなかを壊したらいけないので」と説明します。けれども義祖母はムスッとして「うちの猫ちゃんは汚くないよ」とわかってくれません……。
すると、夕飯の準備をしていた義母が一部始終を見ていたようで、リビングまでやってきて「ちょっとおばあちゃん! 遊んでくれるのは助かると思うけど、衛生面をきちんと考えてあげないと! これで孫ちゃんが体調を崩したらどうするの! 責任取れないでしょ」と注意。義祖母は私の言うことは聞きたくない様子でしたが、義母の注意でひ孫に何かあったらいけないとわかってくれたようで、「わかったわ」と言って、猫のおもちゃを棚の上に隠してくれました。
その後は、娘を見てもらいたいときは義母にフォローしてもらうことに。きちんと言葉で思いを伝えることは大切ですが、伝わらないときは親類縁者の協力を積極的に得ていこうと感じた出来事です。
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猫が「トキソプラズマ症」に感染していた場合、糞尿から人間へ感染することがあります。健康な成人や小児が感染しても症状が現れないか、軽度で済むことがほとんどです。また、妊娠中に感染しても母体に現れる症状は、発熱や倦怠感、リンパ節の腫れなどです。
しかし、妊娠中に初めて感染した場合、流産や死産の原因となる可能性があるほか、胎児も感染して、脳の障害(水頭症や脳の石灰化)、目の障害、発達の遅れ、まれに感音性難聴などの症状が現れることもあります。母親の症状は特にないことも多いのですが、症状がなくても血液検査で初感染だとわかった場合は、内服薬を飲んでもらうことが大切です。生まれたあとは、赤ちゃんの血液検査の結果や症状で、治療を継続するかを決めます。
先に述べたように、健康な成人や小児が感染しても症状が現れないか、軽度で済むことがほとんどですが、いずれにしても衛生面を考えると、このママさんの言う通り猫じゃらしで子どもをあやすのは控えた方がよいでしょう。
また、トキソプラズマ症は火が十分に通ってない肉を食べることでも感染する場合があります。トキソプラズマ症を予防するワクチンはないので、食べ物にも注意してください。
著者:小田ひな/20代・主婦。おてんばな1歳の女の子と、おふざけが好きな夫の3人家族。毎日ハッピーに過ごすことがモットー。初めての子育てを楽しみ中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年7月)