小学校のPTA活動がボランティア制に
周囲から聞いた話によると、歴代のPTA会長さんや役員さんが何年も改革を続けてくれたおかげでボランティア制になったとのことでした。現在、クラスの役員などは一切なく、イベントごとにボランティアの募集がかかるシステムです。
必ず一度は参加するなどのルールはありませんが、ボランティア制を維持したいと思う保護者が多いようで、毎回ある程度の人数を確保できています。
「フルタイムで仕事をしているので…」
夏休みが明けたころ、あるイベントのために、10人ほどの保護者がボランティアとして集まりました。その中に男性が3名いたのですが、そのうちの1人のパパが「私はフルタイムで仕事をしているので、専業主婦の方に負担をかけてしまったらすみません」という自己紹介をしたのです。
私はその発言にどこか違和感を覚えました。おそらく無意識で悪気はないと思いますが、「専業主婦は時間がある」「時間があるからボランティアに参加している」と思い込んでいるような発言に少しモヤモヤしてしまったのです。
参加者みんな、それぞれの事情がある
私はなんとか仕事を調整して参加していますが、それを周りに話してはいませんでした。そのため、周囲から私は専業主婦であると思われていたかもしれません。
また、他のボランティアの方と話していると、仕事の休日に参加していたり、私と同様に在宅で仕事をしていたり、中にはご家族の介護をヘルパーさんにお願いして参加していたりする方も。みんな、言われなければわからない忙しい日々の中で参加していると知りました。
その後も何度かボランティアに参加して、気づいたことがあります。6学年、各4クラスから集まるのですが、参加しているメンバーは大体いつも同じ顔触れ。そのようなボランティアの方のおかげで、子どもたちの楽しいイベントなどが企画されています。時間がある人が集まっているのではなく、みんな忙しい中で時間を作ってくれているのだと知り、私もできることは尽力したいと感じた経験でした。
著者:河原りさ/30代女性。2016年生まれと2018年生まれの女の子2人、2024年生まれの男の子のママ。花屋に勤務。都会のおでかけスポットや植物に関心あり。
作画:ぐら子
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)