ワガママ妹がいきなり結婚宣言
30代前半のころ、私は仕事を通じて知り合ったやさしい男性と結婚。息子も生まれ、家族3人で毎日幸せに暮らしていました。ひとつ不安なことと言えば、実家で母と暮らしている妹。昔からワガママで家族に迷惑をかけてばかりなのです。就職後1年もせず退職し、実家に居座ってフリーターをしている彼女は、母や私にお金を無心。注意しても聞かず、亡くなった父も生前ずっと心配していました。
そんなある日、母から「大至急家に来て!」との連絡が。何事かと急いで実家に向かうと、妹がいきなり男性を連れて来て「A男と結婚する!」と宣言。聞けば妊娠もしているのだとか。
まともに自立していない妹が結婚すると言い出し私はとても驚きましたが、A男は礼儀正しく真面目そうな印象で、妹も「これからは心を入れ替えて彼と一緒に真面目に頑張る」と言います。結婚と出産をきっかけに、妹もようやく自立してくれると期待して、私は母と共に2人を見守ることにしたのでした。
式から数日後に事件勃発!
それから数カ月には結婚式が行われ、私も母も感無量。ところが式から数日後、なんと母が泣きながら私の家にやって来たのです! 妹夫婦は新居に住むのかと思いきや、どうやらお金のない2人は母のいる実家を占拠。挙句、母を邪魔者扱いして追い出したよう。
慌てて妹に電話をすると、「お母さんは邪魔なのよ。出て行ってくれれば広い一軒家で快適に暮らせる。夫には、お母さんが家を譲ってくれたって言ってある」と身勝手な主張をします。私はすっかり呆れ「あんたとはもう縁を切るから、今後一切連絡してこないで」と絶縁宣言。その後、夫も快く迎え入れてくれたので、母と一緒に暮らすことになりました。
妹が泣きながら…
同居することになった母は「家事くらい手伝わないと」と、掃除洗濯食事まですべて完璧にこなしてくれます。おかげで私たち夫婦の生活はとても快適に! 仕事に集中でき、夜もしっかりと睡眠をとれるようになりました。
それから1年ほどが経ったある日、妹が大泣きする赤ちゃんを抱えて私と母の家に駆け込んで来ました。「育児と家事が大変でやっていけない……」と泣く妹。頼れる人もなく、毎日悪戦苦闘していたらしい彼女は精神的につらくなり、助けを求めてきたのでした。
妹は、共働きで育児もしている私の家が掃除も行き届いている様子を見てびっくり! 私が「主婦のプロであるお母さんが、家事を担ってくれているの」と説明すると、妹は「やっぱりお母さんを返して」と言い出しました。
「お母さんはものじゃないのよ。身勝手なことばかり言わないで」と妹をたしなめていると、いつも温厚な母が冷たい表情で「絶対に帰らない。あんたとはもう縁を切った。大変なら義実家を頼りなさい」とピシャリ。母も妹のワガママに我慢の限界だったのでしょう。「私も今まで甘やかしすぎた。もう私は他人だから二度と頼らないで」と妹に伝えたのでした。
母を追い出した妹の末路
完全に母から突き放された妹は、田舎の義実家へ3人で引っ越したそう。A男の両親はかなり厳しく、妹は家事や育児についてきっちりと指導されているのだとか。さらに子どもが大きくなってからは社会勉強としてパートに出ることに。今までならすぐ逃げ出していた仕事も、今は義両親の目があるので辞めるわけにもいかず、毎日泣きながらも家族のために頑張っているようです。
一方、私たち一家は母のおかげで快適で幸せな日々を過ごしています! さらに2人目の子も生まれて家族はいっそうにぎやかに。母もかわいい孫たちに囲まれ、とてもうれしそうです。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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