義母との距離感
夫の両親は、夫が10代のころに離婚しました。離婚後も夫は義父と交流を続けており、私も義父とは良好な関係を築いていました。
しかし義母との関係はうまくいかず……。結婚前から「同居でなければ認めない」「家具は嫁が用意するもの」「家事はすべて嫁がするべき」など、厳しい要求が続きました。
最終的に同居を受け入れましたが、夫は「母さんの言うことを全部聞かなくていいから」と私を気つかってくれていたので、何とか折り合いをつけて暮らしてきたのです。
父の入院と義母の反対
そんな中、私の父が骨折し入院することに。お見舞いに行こうとすると、義母は「車を使われると困る」と言って難色を示しました。私は父が心細いだろうと考え、電車を乗り継いで病院へ向かいました。
お見舞いの際、父に「せっかくだから、骨折だけでなく健康診断も受けてみたら?」と勧め、数日の入院延長をお願いしました。また、遠方なので頻繁に会いに行けないことを考え、タブレットを渡してビデオ通話の使い方を教えたのです。
父は、暇つぶしにと入れてあげたゲームにも夢中になり、うれしそうに笑っていました。
驚きの「余命宣告」
ところが数日後、父から電話がありました。
「余命1カ月しかないんだ……」
涙声でそう話す父に、私も慌てて詳しく聞くと、どうやら誤解があったことが判明。胸をなで下ろしましたが、その会話をどこかで義母が耳にしていたようなのです。
翌日、義母が突然「お父様、遺言書は書かれているのかしら?」と私に尋ねてきました。夫は「骨折だけだろう! 縁起でもないこと言うな」と怒りをあらわにしましたが、それを境に義母の態度が一変。
それまでの厳しい言葉がウソのようにやさしくなり、「お見舞いに行ってきなさいよ」「帰省もしてきたら?」とまで言いだしたのです。
義母の派手な行動
その後、夫から「母さんがブランドバッグを買いあさったり、急に海外旅行に行ったりしている」と連絡が入りました。普段は節約して生活している義母が、なぜ急に派手な行動を……。私も夫も首をかしげるばかりでした。
そんなある日、義父から電話があり、父の容体を気づかってくれました。そこで話していると、思いがけない事実が判明。どうやら義母は「父が亡くなる=私に財産が入る」と勘違いしていたようなのです。
実際には、父が「余命1カ月」と言ったのは、ゲーム内で育てていたバーチャルペットのこと。まさかそんな話が現実の遺産問題に結びつくとは思いもしませんでした。
別居という選択
誤解が解けた私は、夫と相談し、義母と距離を置くことを決意。引っ越し先を探し、別居を始めました。
義母は帰宅すると、空っぽの家に驚いた様子でしたが、夫はきぜんとした態度でこう伝えました。
「母さんのことは心配だけど、僕たちも自分たちの生活を守らなきゃいけない。借金があるなら、自分で解決してください」
義母は最初は納得できない様子でしたが、自身の勘違いを認め、最終的には受け入れざるを得ませんでした。
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電話での何げない会話を誤解したことで、義母は大きな勘違いをしてしまったのですね。家族間での情報は、きちんと伝え合うことの大切さを痛感したのではないでしょうか。別居して適度な距離を保つことで、以前よりも落ち着いた関係が築けるといいですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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