会いたくない同級生と再会
25歳の私の趣味は、ひとりで食べ歩きをすること。休日や仕事が終わった後においしいものを探し求めてさまざまな店を巡っています。
そんなある日、私は爆盛りで人気のあるラーメン屋さんを発見! 極太麺にたっぷりの野菜、そしてお好みでニンニクや背脂をトッピングできる超ガッツリ系ラーメンが名物です。期待に胸を膨らませ入店しようとすると、店先である女性に話しかけられました。
その女性は高校時代の同級生・A子。彼女は思い込みが激しいところがあり、高校時代はクラスメイトのなかでかなり浮いた存在でした。当時、学級委員だった私は先生からA子のことを気にかけるように頼まれていましたが、度重なる嘘か本当かわからない自慢話やマウント発言に嫌気が差し、卒業とともに距離を置いていました。
せっかくのお楽しみタイムだったのに…
久しぶりにA子を見た瞬間、高校時代の嫌な思い出が蘇り「関わりたくない!」と思った私は、彼女へのあいさつもそこそこにサッと店内へ。しかし、A子はニコニコしながらついてきて、「2名ですぅ〜!」と勝手に店員へ伝えます。そして、A子と一緒にカウンターへ通されてしまいました。こうなったら仕方ありません。本当は大盛りを頼みたかったのですが、早くこの場から立ち去るために普通盛りのラーメンを注文し早く帰ろうと画策。
一方で、A子が注文したのは大盛りトッピング全部のせ&油マシマシ! 「さすがにこれをひとりで食べ切るのは難しいのでは?」と私は心配になってしまいました。けれどもA子は「これでいいの!」と豪語。店長も出てきて「こちらのラーメンはかなり量が多いのでシェアがおすすめですが……」と言いますが、聞く耳を持ちません。
そんな私たちの様子を、少し離れたカウンター席からニコニコ見つめるさわやかな男性がいました。彼は店長に「最近繁盛してて、イイ感じじゃん!」と声をかけ、喜んでいる様子。その男性の存在に気づいたA子は「あのイケメン、絶対私にひと目惚れしたんだよ!」と浮かれています。さらに 「あのイケメンが食べ終わったら、私に話しかけてくるはず」と妄想が止まりません。
食べものを粗末にするA子
ひとりではしゃぐA子に呆れていると、ラーメンが運ばれてきました。私はA子の妄想トークを聞き流しながら、ラーメンをどんどん食べ進めていきます。
しかし、A子はラーメンの写真を撮って以降、1時間以上もあのイケメンとの未来を妄想するばかりで箸がほとんど進みません。私が「早く食べなよ! のびちゃうよ!」と注意をしても、残念ながら聞こえていないよう。
ラーメンを食べ終えた私はついに我慢できず「私そろそろ帰るからね!」と怒ると、A子はなんと「あ~なんかもういらない。てか、このラーメン不味くない? そもそも写真を撮ってSNSにアップするために頼んだようなものだし」と言い、ラーメンを残したまま会計をしようとしたのです。
食を愛する私にとって、「食べものを粗末にする」という行動は言語道断。A子へ怒りがこみあげるなか、 彼女が残したラーメンを代わりに食べ切ったのでした。
近づいてきたイケメン。その理由は?
すると、私とA子の元に例のイケメンが近づいてきました。A子がドキドキしながら彼に話しかけられるのを待っていると、彼は私に声をかけてきました。彼の名前はB男。おいしそうにラーメンを食べる姿を見て、私にひと目惚れしたと言います。
B男から「あの、よかったら……今度一緒にカウンターに並んでラーメンを食べませんか?」と誘われ、その様子を見たA子は「なんで私じゃなくて、この子なの!?」と猛抗議。
するとB男は、「大盛トッピング全部のせを注文されたときは、この店のラーメンが大好きなんだなぁって微笑ましかったのですが……。あなたには幻滅しましたよ」とひと言。彼も食べものを粗末にしたA子を「最低」だと感じたようです。
店長も出てきて…
それからB男と話すうちに、彼の父親はこの店の店長だと判明。父の作ったラーメンを一生懸命完食した私の姿を見て感動したのだとか。
一方、好意の対象が自分でないことが許せないA子は激怒。そばに置いてあったグラスの水を私にかけようとしますが、B男が私をとっさにかばいます。すると、彼の父親である店長がやってきて、「食材を無駄にしただけでなく、店内でトラブルまで起こすなんて……。今すぐお帰りください。今後一切、当店を出入りすることは禁止させていただきます」とピシャリ。
イケメンから軽蔑されたうえに、店から出禁をくらったA子は、顔を真っ赤にしてその場を立ち去りました。
それから、私とB男はラーメンデートへ行き、すぐに交際をスタート。休みの日は2人で街をブラブラしながら食べ歩きデートを楽しんでいます!
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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