私たちはとても仲が良く、休日になると駅前のカフェでデザート巡りをするのが趣味。家族仲良く食べ物をシェアしながら、食事を楽しんでいたのですが……。
健康診断で引っかかった夫が
ある日のこと、夫が健康診断で医者から甘いものを控えるように言われてしまいました。私と娘が協力しようとしても、「何でだよ……甘いものを控えろなんて無理。嫌だよぉ……」と夫は落ち込み、そのことが家族の間に亀裂を生じさせました。
娘が義母からお菓子をもらっただけで夫は逆ギレしてしまうほど、甘いものへの執着と娘への嫉妬がどんどんエスカレートしていきました。
夫への諦めと失望
夫は夜中にこっそりとお菓子を食べるようになりました。私は家の中のお菓子を床下収納や鍵付きの棚に隠すようになりましたが、夫は隠したお菓子を見つけて食べ尽くしてしまい、「俺の稼ぎで買ったお菓子なんだろ! なら俺に食べる権利がある! 文句言われる筋合いはない!」とすぐ激怒するように。
そんな夫の姿を見て、私と娘はあきれ果ててしまいました。娘は「もう今までのやさしいお父さんじゃない……」と悲しんでいました。
夫のために、娘にもなるべくお菓子を出さないようにしていましたが、それももう必要ないと思いました。
娘を傷つけた夫に、我慢の限界!
ある日の夕食後、娘にデザートとして甘さ控えめのシフォンケーキを用意したので、夫にも声をかけましたが、「いらない」と冷たく断られました。
しかし、いざ娘にケーキを出すと「ダメだ! 俺が食う!」といきなり横取りして、娘の目の前で食べ始めたのです! 「残りのも、全部俺のだから!」と言う夫に私は我慢の限界がきて、「もう耐えられない!」と夫に離婚を宣言しました。私は、娘を傷つけ悲しませる行為はどうしても許せませんでした。
新たな人生の第一歩
夫は離婚後、自由に外食やお菓子を楽しんでいたそうですが、数カ月後、仕事中に倒れて糖尿病と診断されたそうです。夫は「自分だけでは食事の管理ができない、戻ってきてほしい」と電話で謝罪してきましたが、夫の世話をするために再婚するなんてありえません。きっぱり断りました。
私と娘は2人で新しい生活を始め、趣味のスイーツ巡りも再開しました。大好物の甘いものも、食べ過ぎないように注意しながら、楽しく過ごしています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。