「天才」と言われる私の姉
私は東京のマンションでひとり暮らしをしながら働く25歳。今では充実した日々を送っていますが、かつては悩んでいた時期がありました。
それは、両親と4歳年上の姉と一緒に暮らしていたころのお話です。
姉は小さいころからとにかく勉強ができて、周りから「天才」と言われていました。そんな姉を両親は溺愛。妹の私を邪魔者扱いし、「金ばかりかかってなんの役にも立たない」と罵られていたのです。
両親だけでなく姉からも理不尽に怒られたり、無能だと笑われたりしていました。当時まだ幼かった私は、それでも自分も両親から愛されていると信じていたのですが……。
高卒で就職し家族と絶縁
超有名大学の4年生だった姉が大手企業から内定をもらい、「妹の分まで稼いでちゃんと親孝行するから安心して!」と両親に言っているのを見て、私は「両親に好かれないのは私に稼ぐ能力がないからだ」と思い、高校を卒業してすぐに就職する道を選びました。
けれども就職先が無事に決まっても、両親や姉からは「おめでとう」のひと言もありません。それどころか父親からは、「姉は超がつく大企業に入社したのに……この恥さらしが!」と怒鳴られ、母親は「零細企業に就職なんて、ご近所さんに顔向けできない」と言います。
さらに、就職先が地方にあるため私が家を出ていくとわかった途端、両親と姉は「これからは家族3人仲良く暮らせるな!」と笑顔。
私は「ここにはもう帰りません」と伝えて家族と絶縁することに。高校卒業と同時に就職し、実家を離れたのでした。
会いたくない人たちと再会
その後、私は社会人としていくつもの経験を積みました。いろいろな人と出会うなかで、両親や姉の言動はあまりに理不尽なものだったと理解します。そして、彼らに対し憤りを感じながらも、「自分の力で幸せを手に入れよう」と決めるのでした。
第2の人生を歩み始めてから3年後。私は、取引先の社長から結婚式に招待されて出席することに。
結婚式当日。会場でゲストを迎えていた社長と彼の奥さんとしばらく話したあと、待合スペースへ行くと……なんとそこには両親と姉の姿が! もう一生会うことはないと思っていた3人と偶然会ってしまったのです。
私の現状を知らない家族
すると、私に気づいた姉が「あれ? あんた、なんでこんなところにいるのよ!」と詰め寄ります。父親も後に続き「そうだ、お前は場違いだから出て行け!」と大騒ぎに。
両親と姉が私を無理やり追い出そうとしていると、騒ぎを聞きつけた社長が私たちのもとへやってきました。
社長の姿を見た父親が「社長! 今日はおめでとうございます。奥様の部下(姉)の父です。こっちは零細企業に勤めている出来損ないの娘でして、今すぐ追い出しますから……」と言うと、社長は「いったいなにを言っているんですか? 彼女はPネット広告会社の社長ですよ。そして私が呼んだ大切なゲストです!」と反論。
そう。実は、私は高校卒業後に勤めていた会社を辞めて起業し、業界で注目されているネット広告会社の社長となっていたのです!
最悪な家族は会場から…
Pネット広告会社の社長と聞き、父親と姉はびっくり。父が母に「母さんは知らないかもしれないけれど、Pネット広告会社はぐんぐんと業績を伸ばしている注目の会社なんだ」と教えます。そして私が稼いでいると知った途端、両親はすぐさま手の平を返し「あなたなら絶対成功すると思っていた!」と媚びてきたのです。
さらには父は私に、「姉は有名企業に就職したが、人間関係がうまくいかずに閑職にされたダメな娘なんだ。あいつは追い出すから、また一緒に暮らそう」と発言。それを聞いた姉は激怒し、会場をめちゃくちゃにするほどの親子喧嘩が始まってしまいました。
この様子を見た姉の上司でもある新婦は怒り心頭。姉に対して「どうして招待していないあなたがここにいるのかしら? 私の結婚式をめちゃくちゃにしたこと、許さないわよ。それと、あなたはリストラ対象者に入っているから」と告げます。
実は、両親と姉は式に招待されていませんでしたが、上司の結婚相手が有名企業の社長だと知り「式場にはセレブがたくさんいるはずだから、そこで姉の結婚相手を探そう」と、勝手に忍び込んでいたのです。
すぐさま式場スタッフに取り押さえられた3人は、外へと連れ出されたのでした。一方、私はその後も会社の業績をぐんぐんと伸ばし大成功! 新郎の社長との絆も深まり、ビジネスでの関係も良好。今後、さらなる事業拡大を目指して頑張っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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