丸大食品さん「ベーコンは1枚ずつラップにくるんで保存して!」
丸大食品は、ハムやソーセージなどの食肉加工品を製造・販売する、日本の老舗食品メーカーです。
今回はそんな丸大食品”中の人”に、「ベーコンの正しい保存方法」を聞いてきました!
開封済みパッケージのままラップして保存はNG!
「基本的には、ベーコンは開封後すぐに食べきっていただくことがおすすめです!
その上で、食べきれないときのおすすめの保存方法は、「パッケージから取り出して1枚ずつラップでくるみ、保存容器やジッパー付きの袋で冷凍する」となります。
こういう感じに、1枚1枚をラップでくるみます。
ジッパー付きの袋に入れて、冷凍保存してください。
ブロックベーコンも同様。
必要分をカットして使ったら、ラップでくるんで保存しましょう」(丸大食品さん)
外気に触れると酸化したり乾燥したりしてしまうため
「理由としては、開封したベーコンは外気に触れることで酸化して傷んでしまったり、乾燥して色が悪くなってしまったりするためです。
一番やってほしくない方法が『開封済みのパッケージのままラップにくるんで保存する』こと」(丸大食品さん)
これ、やっていませんか?
筆者は正直、この方法で保存していました……(泣)。
「料理で使う分を取ったら、残りはパッケージに入れたままラップにくるんでしまう方は多いでしょう。
ブロックも同様です。
カットしてそのままパッケージに戻し、パッケージごとラップでくるむのは絶対NGです。
この方法で保存する方は多くいらっしゃると思いますが、空いている部分などから外気に触れやすくなってしまうので、おすすめできないのです」(丸大食品さん)
最適な保存方法でも開封後に食べきりたい目安は?
「また、上記のようなおすすめの保存方法でも、パッケージを開封した場合は"冷蔵保存"であればなるべく早めに食べきることをおすすめします。
保存期間が長くなってしまう場合は、しっかりと"冷凍保存"してください」(丸大食品さん)
コレ、やってない?”実はNG!”な「ベーコンの保存方法」
「『開封パッケージのままラップ保存』のほかにも、避けてほしいNG保存方法はあります。
例えば、まとめて冷凍保存することも避けていただきたいです。
スライスベーコンであっても、まとめてしまうことで全体の厚みが増え、凍るまでの時間がかかってしまいます。
その結果、ベーコンの水分中の氷結晶が大きくなり、解凍したときに水分と一緒に旨みが抜けやすくなってしまったり、パサつきやすくなってしまうのです。
そういったこともふまえて、スライスベーコンを冷凍保存する際は『1枚ずつラップにくるむか刻んで袋に入れ、重ならないように冷凍庫に入れる』ようにするとよいでしょう。
また、凍らせたベーコンの解凍時に出てくるドリップには肉の旨味なども含まれています。
そのため、そのまま解凍せずにスープなどに入れることもおすすめですよ」(丸大食品さん)
保存方法と一緒に知る「スライスとブロックのベーコン味わいの違い」
「ベーコンにはスライスとブロックがありますが、それぞれには味わいの違いがありますよね。
ベーコンは、カットの厚みによって食感や、お料理への脂や旨みの出方が変わるんです。
一番この違いが分かりやすいのが、ポトフに入れたときです。
スライスベーコン(薄切りベーコン)は、重量が軽い分かなり具沢山で満足感を得られる仕上がりになります。
少量でもスープに味が出やすく、スープ自体をよりおいしくしてくれる半面、ベーコンとしての味が抜けやすく食感もパサつきやすくなります。
ブロックベーコン(厚切り)は、1カットあたりの重量が重い分、具材としてのボリューム感は少し物足りない仕上がりになります。
スープへの味は出にくいですが、具材としてベーコンの味と食感を楽しむことができますよ。
上記のような違いから、スライスベーコンとブロックベーコン、それぞれおすすめの食べ方は次の通りとなります。
【スライスベーコン】
・ミネストローネ、グラタン
⇒脂の旨みが溶け出すことで、より全体がおいしくなる料理
【ブロックベーコン】
・ポトフ、パスタ、炒め物
⇒しっかりとした存在感でベーコンを具材として食べる料理
それぞれの特徴を活かし、色々と試してみてくださいね」(丸大食品さん)
冷蔵庫で保存してたベーコンが古くなった…おいしい食べ方は?
「気を付けていても、つい冷蔵庫の中でベーコンが古くなってしまうこともありますよね。
でも処分してしまうのはちょっと待って!古くなってしまったベーコンもおいしく食べられますよ。
炒めてさらに水分を飛ばし、カリカリに焼き上げてみてください。そのクリスピーな食感を活かし、サラダなどのトッピングとして食べるとおいしいですよ。
ほかにもアイディア次第で用途はたくさん。古くなったベーコンは、炒めてカリカリにしておいしく楽しんでみてくださいね」(丸大食品さん)
知ってたらかなりのマニア?意外と知らないベーコンのアレコレ
最後に「意外と知られていないベーコンのあれこれ」をご紹介しましょう。
パンチェッタはベーコンの仲間
生ハムの一種と思われがちな「パンチェッタ」。
実は「生ベーコン」とも表記される、ベーコンの仲間なんですよ。
ベーコンは生のまま食べられる?
パッケージに「加熱食肉製品」と表記されているベーコンは、加熱せずにそのままでも食べられます。
全部のベーコンがそうではないので、お試しの際は表記をよくチェックしてくださいね。
ベーコンのおいしい保存方法は「1枚ずつラップにくるんで冷凍」
今回の記事では、「老舗メーカー”丸大食品”に聞いたベーコンの正しい保存方法」をご紹介しました。
意外とやりがちな「パッケージのままラップ保存」が、一番アウトな方法だったとは驚きです(僕もこれやってました)……!
皆さんもベーコンを食べきれず保存する際はお気を付けください。
「1枚ずつラップにくるんで冷凍」が、ベーコンのおいしい保存方法ということを覚えておいてくださいね!