私と「結婚してやった」と思っている夫
ある日、夫の友だちから食事に誘われたので、夫婦で彼の家に向かいました。家に着くなり、夫はいつもの口調で私に対する文句ばかり。
あまりの言い方に友だちも「言い過ぎだろ……」と伝えてくれたのですが、それに対しても夫は「俺は、三十路のかわいそうなオバサンを貰ってやったんだ! 」と言います。
さすがの私も我慢できず、帰り道に「昔はやさしかったのに、なんでそんなに変わってしまったのか?」と聞いてみました。それに対して夫は「離婚されても良いのか? 三十路バツイチなんて世間の笑い者だぞ?」と言ってきました。
腹はたったものの、年齢もバツイチであることも事実です。「次はないかもしれない……」という気持ちがムクムクとわき、私は言葉を失くしてしまいました。
離婚の決め手
それからも夫の私への態度は悪化するばかり。「離婚されたら困るだろう?」と言えば私がなんでも言うことを聞くと思っているようです。
我慢の限界を迎えたのは、私の仕事を見下したときのこと。早朝から出勤する必要があり、朝食は自分で用意してほしいと言っただけなのに、私の仕事なんて誰でもできる末端の人間がやることと言われ、自分の食事が優先だと怒鳴られました。
たしかに「もう一度結婚したい」という気持ちが強くあり婚活をし、今度の結婚は最期まで添い遂げたいという気持ちもありました。でもこんな我慢ばかりの結婚なら、独身でいても構いません。
私は夫に離婚を切り出しました。
離婚届なんて脅しだろ!?
夫は、私が本気だとわかっていないよう。「離婚届を見せれば俺がやさしくなるとでも思った? 離婚なんてできるわけがない」と鼻で笑いました。
私は呆れてしまい「一緒にいるくらいなら独身のほうがマシ」と言って実家に戻ったのです。
その後届いた夫からのLINEには、「離婚届にサインして役所に提出した。せっかく三十路のお前をもらってやったのに。もう再婚は無理だと思えよ」と、相変わらずの口ぶりです。
しかし数カ月後、実家に夫が訪ねてきました。
夫へのサプライズ!
夫は、やり直したいと懇願します。どうやら部下への暴言が原因で会社をクビになったそう。私にぶつけていたストレスを、私がいなくなった後は部下にぶつけていたようです。録音されて会社に提出されたのだとか……。
いかにひどい暴言を吐いていたかは簡単に想像できます。自業自得としか言えません。ここまできて、黙って暴言を聞いてくれた私こそ真の理解者だと思ったのだとか……。
もちろんやり直す気などありません。そして今、夫に暴言に対する慰謝料を請求する準備中。私にもたくさんの証拠があります。今ここで明かそうか、サプライズに残しておこうか迷いましたが、黙っておくことにしました。
私に同じような暴言を言っていたにもかかわらず、復縁できるなどよく考えられたもの。私からの仕返しは離婚だけで終わりません。自分のしたことの責任はしっかり取ってもらうつもりです。
身近な存在を当たり前だと勘違いした結果、取り返しのつかない事態になってしまいましたね。関係性の深い家族や仕事仲間にこそ、思いやりを持って接したいものです。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。