夫婦で夜行バスに乗車
ある日、私と夫は夜行バスに乗って、私の実家へ帰省することにしました。車内には、人気女性インフルエンサー・A子のグッズを持ったファンがたくさん乗車しています。スマホで調べてみると、地元でA子のイベントが開催されるよう。
そのときです。体格のいい男性が私の前の席に座りました。すると、周囲の乗客が「ねぇ、あの人って……」とヒソヒソ話を始めたのです。どうやらこの男性は、迷惑行為を繰り返す悪名高いファンとして有名なよう。そんな話を聞いて、私は少し不安になりました。
女性客と仲良しに
そして、出発の5分ほど前になると、マスクをつけて分厚い眼鏡をかけた女性が乗車。女性は入り口で手を滑らせて小銭をばら撒いてしまい、慌てています。運転手はその様子を見て「チッ……とろい客が乗ってきた」と舌打ち! 彼の言動を見て私と夫は驚き、思わず顔を見合わせました。
その後、通路を挟んで隣の席にその女性が座ったことで、私たちは世間話をすることに。節約のために安い夜行バスを選んだという話をすると、女性も「私も同じです!」と意気投合。話に花を咲かせていると、バスが出発しました。
座席を極限まで倒す男性
しかし、バスが出発するや否や「あー疲れた」と前の席の男性が、座席のリクライニングを思い切り倒してきたのです。限界まで倒された椅子に足を押された私は、「事前に席を倒してもいいか聞くといった配慮があってもいいのでは?」と悲しい気持ちに。
それを見て、夫は男性に「多くの人が乗車するバスではお互いに配慮が必要だと思います。妻の足が挟まれているので、少しシートを起こしていただけないでしょうか?」と頼みますが、男性は「うるせぇ! 俺はこれくらい倒さなきゃ寝られねぇんだよ!」と逆ギレ。
隣の席の女性も心配してくれましたが、運転手がアナウンスで気だるそうに「他のお客様もいるのでお静かにぃ〜」と言ったため、私は仕方なく我慢することにしました。
女性が迷惑男性にブチギレ!?
足の痛みに耐えながら30分が経ち、サービスエリアに到着。なんとか座席から抜け出し、私たち夫婦と隣の席の女性は運転手のもとへ。事情を説明し、男性に注意してほしいと告げました。
しかし、「バスなんだから狭いのは仕方ないだろ。嫌なら降りろ! 無駄な仕事増やすんじゃねぇ」と言われてしまい……。さらに、主悪の根源である男性はわざわざ私たちに近づき「ざまぁww」と嘲笑ったのです。
すると、「いい加減にしな」と低い声が。その声の主はなんと隣の席の女性でした。「ずっと我慢していたけれど、私はあんたみたいな不届きものが許せないんだよ」と言って、女性はマスクと眼鏡を勢いよく外します。
彼女の素顔を見て男性は「あ、あなたはA子さんのお姉様……!?」とびっくり。そう、女性はインフルエンサー・A子の姉で、ファンの間では有名人だったのです。A子の姉は男性に対して、「あんたが迷惑行為をしているのは知ってるから!」と怒り心頭。「これ以上迷惑をかけるなら、妹に言って今後のイベントは出禁にするからね」と宣言したのです。
男性は「も、申し訳ありませんでしたぁ……」と泣きながら謝罪。座席も元に戻し、随分と大人しくなったのです。また、A子のお姉さんはバスの運転手に、先ほどの対応を注意してくれ、私たちは運転手から謝罪をされたのでした。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ムーンカレンダー編集室では、女性の体を知って、毎月をもっとラクに快適に、女性の一生をサポートする記事を配信しています。すべての女性の毎日がもっとラクに楽しくなりますように!