無口で怖そうな店主の男性
週末の朝は、近所のパン屋に出かけてそれぞれ好きなパンを買って食べるのが楽しみな子どもたち。よく訪れるのは近くの小さな老舗のパン屋さんで、この日も家族みんなで行きました。
パンはおいしいのですが、店主の男性が少し怖そうな感じで……。接客態度も少し不愛想で私は苦手意識があったのですが、パンの味が絶品で、親子そろって気に入っていたので何度も足を運んでいました。
パンを落とした息子
いつものようにパンを選んでいると、2歳になったばかりの息子が、トングで挟んだパンを1つ棚から落としてしまいました。私と夫はお互い2歳の息子を見ていると思い込み、2人とも目を離してしまったのです。私は慌てて「すみません」と謝り、落としたパンの代金を払おうとしました。
すると、店主の男性は無言でパンを拾い軽くほこりを払うと、「新しいパンにしていいよ」と代わりのパンを手渡してくれたのです。
さらに、パンを落として泣きそうになっていた息子に、焼き立てのクロワッサンまでおまけしてくれました。私は、その瞬間、商品である大切なパンをダメにしてしまった事への申し訳ない気持ちと同時に、普段の厳しそうな印象が一変して男性のやさしさが伝わってきて、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
家に帰って子どもと一緒にいただいたクロワッサンは、格別においしく感じました。普段は少食の息子も自分が選んだパンは完食。家族みんなが心温まる笑顔の朝食のひとときを過ごしました。この出来事を通して、子どもから目を離してはいけないということを改めて痛感。今後は気を付けようと夫婦で話し合いました。そして一段と老舗のパン屋さんのことが好きになり、今では店主の厳しそうな表情にも親しみを感じられるようになっています。
著者:永瀬はるか/30代女性/2016年、2019年、2023年生まれの3人の男の子のママ。体力アップのために子どもたちと筋トレに励んでいる。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年12月)
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