仕事帰りに電話する夫
夫は仕事が終わると、私に「今から帰るよコール」をしてくれます。日勤のときも夜勤明けの日も必ずです。
私がすぐに出られるときはよいのですが、家事などをしていて手があかないときもあります。そんなときは気づいたら折り返し電話をするのですが、決まって夫は電話に出ません。通話中なのです。
帰宅後に夫に聞くと「義母と電話していた」と言います。それもテレビ電話で。
夫が義母に電話をする理由
元々、私たちが住んでいるところから義実家は遠方で、1年に1回帰省できるかどうかという距離。夫は、1年に1回帰省できたとしても、義母が生きている間に実際に会えるのはあと20回から30回程度と考えているようです。会いたいときにすぐに会えるわけじゃない、だからできるだけ頻繁に連絡をしたい、と言います。
近くにいて頻繁に会えたらお互いに嫌なところが目についてしまうかもしれないけれど、会えないからこそ頻繁に電話をするという距離感もちょうどよい、とも。高校生から寮生活だった夫は特に義母と離れて暮らしている期間が長いため、近過ぎない今の距離感が、一番いい関係でいられると言うのです。
ひとり暮らしの義母を気づかっている
以前から夫は義母にマメに連絡をしていましたが、義父が亡くなってからは、ひとり暮らしになった義母を気づかって、さらに連絡をマメにするようになりました。
最初のころは、毎日のようにテレビ電話をするのは仲が良すぎるのでは?と思って嫌悪感を抱くこともありました。けれど、私も自分の母親に対してそこまで気づかいができているわけでないなと思い、母親を大切に思う気持ちがあることはすてきだと思ったのです。
そして、思っているだけでなくそれを行動で示していることも当たり前にできることではないなと、改めて夫のことを尊敬したのでした。
夫は医療関係の仕事をしていることから、日々、亡くなる人に携わっています。そのため、自分が死ぬときのことを考えることがあり、もっと親孝行しておけばよかった、と思いたくないようです。義父を亡くした義母のことを思って連絡しているのは夫のやさしさだと思います。私は会いたいと思ったら会える距離に両親がいるのですが、連絡は毎日取りません。会えない距離にいる義母を思って連絡をしている夫を、私も大切にしようと思いました。
著者:Sugar111佐藤幸代/本職は20年以上の現役エステティシャンの40代ママ。交際0日の電撃婚から7年。3姉妹と夫の5人家族のドタバタな毎日を執筆。
イラスト:もふたむ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年11月)
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