私は現在、二児の父親です。長女が生まれたとき、私と妻は育児方法をめぐって、度々衝突していました。お互いが理想としている母親像が違うので、衝突することは当然でした。その経験を生かし、次女に対して改善できた父親的育児体験談をお伝えします。
父親の積極的育児は、負担になる?
私と妻は育児に対する考え方や方法が違い、理想としている母親像も違います。いくら率先して私の方法で育児をおこなっても、考え方が違うのでお互いの行動が気になってしまいました。
ただ、外で仕事をしている私より、妻が育児に携わっている時間のほうが圧倒的に長いため、私がむやみに手を出すのは衝突の原因になります。したがって、私は妻の方法をベースに、サポート役に徹することにしたのです。
母親を目指さず、裏方に徹する
出産後も、妻は出産前と同じように家事をこなそうとしていました。しかし、新生児の育児は肉体的にも精神的にも大変な重労働です。そこで、私は子どもをかまいたい気持ちを一旦抑え、家事を積極的におこない、妻が育児に専念できるように心がけました。
育児には、母親にしかできないことがたくさんあります。そのため私は、父親でもできることを考えて行動し、育児に関わっていくことにしたのです。
妻を労う心が、家族に安心感を生む
私が家事を積極的におこなうようになり、妻にも徐々に余裕が出てきました。育児以外のたわいない会話が少しずつ増え、妻から度々労いの言葉をもらうようになりました。もちろん私も妻を労い、お互いを思いやる心がどんどん大きくなっていきました。
会話の中心には常に子どもたちがいて、私たちにたくさんの笑顔を見せてくれます。妻の穏やかな気持ちが子どもを笑顔にし、そのことを私もうれしく思うと同時に、育児に携わっていることを実感できました。
私は、父親が育児に積極的になることが、必ずしも母親の求めていることではないと感じています。表面的な育児のみならず、妻の負担を軽くしようと努めることで、私は家族の中に自分の役割を感じることができました。
著者:吉田直樹
二児の父。原因不明の続発性不妊症のため、夫婦揃って不妊治療を数年おこない授かる。グラフィック・Webデザイン事務所を経て、現在グラフィックデザイン・Webデザインのフリーランスとして活動中。