カビが生えていても削れば大丈夫?
知らず知らずのうちに、ポツポツと生えてくるお餅のカビ。お餅にはカビの大好物である水分や養分がたくさんあるため、冬でも正しく保存していないとカビが生えてしまいます。
「カビの部分を取り除いて食べれば問題なし!」と思っている方もいるかもしれませんが、実は目に見えていないだけで、奥まで根を張っている場合があるんです。
また、カビが作った毒がお餅についている可能性もあるので、食べるのは危険。カビが生えてしまったものは、すぐ廃棄しましょう。
カビを防ぐ!お餅の正しい保存法
カビの危険性がわかったところで気になるのが、正しい保存法ですよね。
個包装で真空パックされているお餅は、賞味期限内であれば常温保存が可能です。しかし、一度開封したお餅や手作り餅を常温で置いておくのはNG! 必ず冷蔵庫か冷凍庫で保存しましょう。
ここからは、カビを防ぐ正しい保存方法をご紹介します。
【冷蔵保存】わさびパワーでカビをブロック
1週間以内で食べきれそうであれば、冷蔵庫で保存しましょう。
冷蔵保存の際に役立つのが、なんとお寿司などにつける「わさび」。わさびのツーンとした辛み成分「アリルイソチオシアネート」には抗カビ作用があり、カビの発生を防いでくれるんです。
密閉できる容器にお餅を並べて、お弁当用のアルミカップなどにわさびを入れ、フタをして冷蔵庫に入れましょう。この方法は、お餅だけでなくパンやチーズなどを保存するときにも使えますよ。
【冷凍保存】ラップ×保存袋で乾燥を予防
すぐに食べきれない場合やお餅がたくさんあるときは冷凍保存がおすすめです。おいしく冷凍するポイントは、とにかく乾燥させないこと。
少し面倒ですが1切れずつラップで包み、チャック付きの保存袋に入れて冷凍しましょう。食べるときはそのままトースターで焼いたり、電子レンジで温めたり、お好みの方法で加熱すればOKです。
毎年全国で発生!餅つき大会での食中毒事例
この時期、カビと同じくらい注意したいのが「餅つき大会」での食中毒。食中毒というとジメジメした梅雨や夏のイメージですが、実は冬にはウイルスによる食中毒が多いんです。
地域のイベントや幼稚園などで開催される餅つき大会で、毎年食中毒が発生しています。
餅つき大会では、多くの人がお餅に触りますよね。手に傷があったり手洗いが不十分だったりするとお餅にウイルスや菌がつき、こねたり丸めたりしている間にどんどん増殖!
ウイルスや菌が繁殖したお餅を食べて、下痢や嘔吐などの症状を引き起こしてしまいます。
餅つき大会に参加する上で大事なこと
餅つき大会に参加する上で大切なポイントは、「ウイルスや菌をつけないこと」と「やっつけること」。
丁寧な手洗いやアルコール消毒を心がけましょう。
当日、手に傷があったり体調を崩したりしている場合は、お餅に触らないようにしましょう。ビニール手袋を用意しておくのもいいですね。
つきたてのお餅をその場で食べるのが餅つき大会の醍醐味でもありますが、疲れているときや体調が優れないときは避けましょう。
お餅を美味しく安全に
お正月には欠かせないお餅ですが、カビや食中毒などの危険も潜んでいます。
気温が低いから、乾燥しているからと油断せず、正しい保存方法や手洗い、加熱などを徹底して、お餅をおいしく安全に楽しみましょう。