娘の反応は?
出張先から家に帰る途中、私は「パパ、どこにいると思う?」と娘にメッセージを送りました。
「え、パパは今日出張先でしょ?」
「ふふふ……残念! 正解は空港です!」
私が誕生日に間に合えば、喜んでくれると思ったからです。しかし娘からの返信は、期待していたのとは少し様子が違いました。
「なんで? もしかしてパパ、帰って来るの?」
年ごろの娘でもあるので、こういう反応も仕方ないのかな? などと思いつつ……。私は努めて明るく返しました。
「今日は早く帰るからな!」
「誕生日ケーキも予約したぞ♪」
「パパ、絶対に帰ってこないで」
「え?」
娘からの何とも冷たい返信に、なんでだよ……? と困惑した私は、その後も娘が嫌がるのを無視して家に急行しました。
自宅で見たのは
そうしてわが家で目にしたものは……。なんと、男を家に連れ込んでいちゃついていた妻の姿。言い訳のしようもない浮気現場に踏み込んでしまったのです。
問い詰めてみれば、その不倫関係はかなりの期間におよぶのだとか。娘は自宅にはおらず、夕方から友だちの家に行かせたとのことです。私の出張中に自宅で不義をしでかしただけでなく、娘の誕生日すら祝うこともせず、自分勝手な行動をしていた妻。彼女を見て怒りと失望とでいっぱいになりましたが、修復は不可能。私は即離婚を宣言し、娘を迎えに家を出ました。
友だちの家に向かいながら、娘に電話をかけました。あの後、返信していなかったので心配しているのに違いありません。
「知っていたんだな、ママのこと……」
当然の結末
電話に出た娘は半泣きです。「この前ママが誰かと電話をしているのを聞いちゃって……。パパと話しているのかと思ったら、別の人で。『自由になりたい』とか、『夫も娘もうざい』とか言っていて……」
私は娘がふびんでたまりません。「ごめんな、ひとりで悩ませて……。気付けなくて情けないよ……」
「私こそすぐに話さなくてごめん。知ったらパパが傷つくと思ったの。今日も、帰ってくるのを止めようとしたけど、どう言ったらいいかわからなくて……」
祝ってもらえなかった誕生日にまで父親のことを気づかうやさしい娘に、私は頭が上がりません。親のゴタゴタの犠牲になるのはいつでも子ども。私は、これからは何が何でも娘を第一に守って生きていこうと心に決めました。
それから数週間後。妻は初め慰謝料の支払いを拒んで離婚を渋っていましたが、有責離婚が成立し、娘の親権は私が持つことになりました。簡単に娘の心が癒えることはありませんが、母親の分も多くの愛情を注ぎ、少しでも幸せになってくれるよう父親として責任を果たすつもりです。
--------------
夫の出張中に浮気相手との自宅不倫……。しかも誕生日の娘を追い出していたとは、許せませんね。真実を知っていた娘はもちろんパパの味方。当然の結末ではないでしょうか。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ウーマンカレンダー編集室ではアンチエイジングやダイエットなどオトナ女子の心と体の不調を解決する記事を配信中。ぜひチェックしてハッピーな毎日になりますように!