発端は…
夫は、私の父の会社を継がせてもらえないことに驚きと怒りを隠せない様子。
「義父さんの会社を、他人が継ぐ!?」と叫びました。義母も混乱し、「どういうこと?」と問い詰めます。と言っても、父がそんな話を持ち掛けたことはなく、初めから次期社長には別の人を考えていたようです。
社長になることを勝手に期待していた夫は、裏切られたと感じて怒りをあらわに。あろうことか、「社長になるために、こんな嫁でも耐えていたのに!」と叫びました。さらに義母も、「これじゃ私たちが今まで我慢してきた意味がないじゃない!」と声を荒らげたのです。
「生意気な嫁の命令をしぶしぶ聞いていた」とまで言われ、私は怒りより驚きで何も言えませんでした。
あからさまな態度の変化
その後、夫と義母は私を無視するようになり、会話が途絶えてしまいます。しかも、私だけでなく娘のことまで……。
朝、娘があいさつしても2人は無言。夫は、社長になれないことを私のせいにし、逆恨みしている様子です。家の中でも横暴になり、娘のことすら見向きをしなくなりました。ひとりで出かけることが増え、どこへ行っているのか聞いても、答えてくれません。
義母も、どうやら外で私の悪口を言い回っているくせに、私には直接話をしてくれないのです。
娘はこの異常な態度にあきれ、2人について「不満があるならちゃんと言えばいいのにねぇ」と冷めた目で言います。
さらなる衝撃
そんなある日、夫と義母が連れ立って帰宅すると……。玄関口に、見知らぬ若い女性を連れてきたのです。そして開口一番、「新しい嫁が来るからチェンジで!」と言いました。
驚いている私に向かって夫は、「俺は役立たずのお前とは離婚して、彼女と再婚するんだよ!」と宣言。続けて義母は、「あんたはもう無用。荷物をまとめて出ていって」と有無を言わさない様子です。
聞けば、その女性はとある大企業の社長令嬢とのこと。夫は、再婚すれば自分が次期社長になれると期待しているのです。
あきれ果てた私は、娘を連れてこんな家からは出ていこうと決心しました。
「わかりました。お望み通りにします。でもどうなっても知らないからね」
真実がわかって
数日後、私は離婚届にサインし、夫と義母と暮らしていた家を出て、娘と一緒に実家に戻りました。2人は思い通りになったとウハウハ。私の言葉など意にも介していませんでした。こうして数カ月が過ぎたのですが……。
ある夕方に突然、元夫と義母から助けを求める連絡が入ったのです。「お、俺たちが悪かった! もう一度やり直そう! 許してくれ」
私はその理由に心当たりがありました。そう、彼らが残って住んでいた家が取り壊されることになったのです。というのもその家屋、実は私の父が本当の所有者。他界した義父を信頼し、ずっと昔に無償で貸し出していたものだったのです。
「私と娘がいたから、あなたたちはこの家に住めたんです」
夫も義母も、そんなこととはつゆ知らず。私は、離婚を機に家の解体を父に依頼。元夫は養育費や慰謝料を払う気もないようだったので、この家屋と土地を売ったお金が私に入るようにしてくれたのです。
身から出たサビ
夫は、再婚しようとした不倫相手が実は詐欺師だったのだと号泣。社長になるための投資だと思っていろいろ貢いでいたようで、借金までしたのだとか。義母も涙を流して助けを求めてきたのですが、私は冷徹に拒絶しました。
その後の詳しいてん末はわかりませんが、借金を抱えながら住む場所がなくなった2人は厳しい日々の生活に追われているようです。もちろん、無視され続けた末に家から追い出された私に、彼らを助ける義理はありません。
私は、父の会社で今も働き続け、充実した日々を送っています。娘も、定年退職した「おじいちゃん」との同居が楽しい様子。自分のことを無視するような父親や祖母に気をつかわずにのびのびと暮らせるようになって喜んでいます。
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社長の座狙いだった夫と義母。かなわないとわかって態度を一変させた挙句、いきなり別の女性と「嫁をチェンジ」というのは横暴極まりないですね……。娘とともに家を出て鉄ついを下すこともできてスッキリしましたね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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