母の緊急事態に妹は…
母が倒れて病院に救急搬送されたとき。私はもちろん妹に連絡を入れました。
「今すぐ来い! 母さんが家で倒れていたんだよ! 今は病院で検査中だから詳細はわからないけど……」
すると妹は、とんでもないことを書いてきたのです。
「ねえ、もしお母さんがこのままダメだったら……。お父さんが亡くなったときに大金を相続したはずだよね? おまけにずっと節約していたから、遺産がいっぱい余っているんじゃないかと思うの」
あきれてフリーズしていた私に、たたみかけるようにメッセージが届きました。
「その遺産は普通なら私とお兄ちゃんで二等分じゃん? でも私のほうがつい最近までお母さんと同居して面倒を見ていたわけだから、私が多くもらってもいいよね?」
私は、母親が大変なときに遺産の心配ばかりする妹に怒り心頭。もう家族となんて思うものか、と連絡を中断したのです。
連絡があったけど?
数週間後……。頑張って闘病した母でしたが、残念ながらそのまま帰らぬ人に。私は妹に知らせることなく、ひとりで葬儀を手配していました。するとその妹から連絡があったのです。
「今、葬儀場に向かってるから」
「お母さん、あんなに元気だったのに…」
「他人は来ないでくれるか?」
「え?」
妹から「まさか本当にあのまま意識が戻らずに亡くなっちゃうなんてね」というメッセージが。無神経にもほどがあります。そのまま返信すると、「何それ、他人ってどういうこと? 今度こそ、ちゃんと遺産の話をまとめなくちゃいけないでしょ」
信じられない妹の言葉に私はぼう然。母が亡くなったばかりだというのに……。私はスーッと血の気が引くのを感じました。
暴かれた妹の正体
「お前には相続権がない。母さんは、お前に対して前から相続人の廃除の手続きをしていた。娘のお前と絶縁するつもりだったんだ。さっき弁護士が来て、もう裁判所でも受理されているって」
そう。妹は、母と同居している間、傍若無人な言動ばかりしていたのです。家事を一切手伝わないどころか、自分の稼ぎを散財すると借金三昧。挙句に母の財布からお金を盗んだり、家の物を勝手に売って換金したり……。母が注意すれば逆ギレして暴言を吐き、時には物を投げつけることも。すべて遺書に記されていて、いつの間に準備していたのか証拠となる書類や映像なども残されていました。
「お前は家を出るときにも母さんと大喧嘩をしたんだってな。母さんがいきなり倒れたのは今までの心労のせいかも……。とにかくお前には一銭も相続されないから」
それから私は二度と妹に会いませんでした。借金返済に追われているようですが、連絡すらしていません。母が残してくれた財産は、これから有意義に使っていくつもりです。
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母の葬儀に駆けつける妹……と思いきや、とんでもない人物でした。当てにしていた遺産を相続できず、自業自得の日々を送っているようです。生前にしっかり相続人の排除の手続きをしていた母には脱帽ですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
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