せっかちな人とは、義母のこと。会うたびに「今日こそはいい報告が聞けるんでしょうね?」と言われます。夫には味方でいてほしいですが、夫は私に不妊の原因があると思っていて、義母に同調。一緒になって、私を責めるのです。
「俺、完全に欠陥女を引いちゃったみたい」
「だから、ずっと言っているじゃない、役立たずの欠陥品だって」
ある日、私は夫と義母の会話を聞いてしまい、ショックを受けました。裏で、そんなことを言われていただなんて……。
理不尽な理由で離婚させられた私
夫と義母は私をさんざんけなした後、このまま私と一緒にいても時間の無駄だ、離婚して子どもを産める女と再婚したほうがいいと言い出したのです。3年も時間を無駄にしたから、慰謝料を払って出ていけとまで言われました。
さすがにブチ切れた私。黙って聞いていれば、好き勝手ばかり言って……。今まで言えなかったことを、ここぞとばかりにぶちまけてやりました。こんな人たちとはもう縁を切ります。お望み通り出てはいきますが、慰謝料を払うつもりはありません。暴言を吐かれた私がもらいたいくらいです。
そうして、最後は喧嘩をして別れた私たち。3年の結婚生活は、あっさり終わりを告げました。
離婚後、私は実家に戻りました。正義感が強く曲がったことが大きらいな両親には離婚の理由を言えませんでした。私は、あの人たちとはもう、一切関わりたくないと思っていたので、両親には詳しくは説明しませんでした。
一切の連絡を断つまでに時間はかかりましたが、今では何の関わりもありません。
幸せな私の前に再び現れた義母…
離婚してからの私は、仕事にプライベートに全力を尽くし、大忙しの毎日。そんな日々を過ごし、3年が経ちました。私には今、3歳の息子がいます。大変なこともありますが、ママとして頑張っています。今が幸せで、昔の嫌なことなど忘れていたのですが……。
ある日偶然、義母と再会しました。息子を連れた私を見て、すかさず話しかけてきた義母。私は子どものいる男性と再婚したと勘違いされました。
元夫は、私と離婚してからすぐに再婚して、今は幸せだと話す義母。なんと、その再婚相手は、私と結婚している間に不倫していた相手だと言います。不妊の私を捨てようと計画して、経産婦を探して、不倫に至ったのだそうです。欠陥品を二度と選ばないように気をつけたと義母は言っていました。
しかし、私は義母の言う欠陥品ではありません。私が息子の顔をよく見るように伝えると、義母はハッとした表情をしました。実は、この子は元夫の子どもなのです。
離婚してすぐに妊娠がわかった私。もちろん、元夫にも知らせました。しかし、「もう遅い」「認知はしない」と言われたので、私は一生子どもには会わせないという約束を取りつけたのです。一切の連絡を断つまでに時間を要したのは、この話し合いをしていたからでした。当時、私は息子を取られてしまうのではないかと不安だったのですが、元夫はその時すでに再婚していたから執着してこなかったようです。
義母は、妊娠がわかっていたら離婚なんてさせなかったと言う義母。私は不倫が先行していたのなら離婚はせざるを得なかったと言いましたが、待望の孫の存在を知った義母は態度を急変させ……。
得意げに罪を自白する義母に天罰
義母は必死に謝ってきました。しかし、私がののしられた過去は、なかったことにはできません。
再婚した不倫相手は妊娠していないようで、義母は彼女と離婚させるから、私に元夫ともう一度やり直してほしいと懇願。そんな義母の姿に私はあきれて、言い返す言葉が見つかりませんでした。私をののしって不倫した人と再婚、不倫を計画し離婚させた義母ともう一度家族になるなんて、考えられません。
義母と再会してしまったことで、嫌な思いはしましたが、そのおかげでいいこともありました。元夫の不倫を教えてくれたので、私は慰謝料を請求をしました。
その後、義母たちはお互いをなじり合い、再婚した不倫相手と元夫は再び喧嘩をして別れたそう。孫に会わせてほしいと義母は泣きついてきましたが、きっぱり断り連絡を経ちました。
私は今もシングルを貫いていますが、近くに助けてくれる両親もいるので、頑張れるだけ自分でやってみようと思っています。かわいい息子のためなら、頑張れます!
◇ ◇ ◇
義母が孫がほしいと願うよりも、子どもがほしいと望んでいたはず……。その気持ちを想像することもなく、不妊と決めつけて離婚を迫り、裏では息子の不倫を後押しする計画までしていたとは、あまりにひどい義母ですね。なかなか子宝に恵まれなかったことは、孫はまだかと急かす義母からのプレッシャーもあったのではないでしょうか。
妻に寄り添うどころか義母に賛同し一緒になってののしった元夫は、きっと再婚した相手にも同じことを繰り返したのですね。二度の離婚を振り返り、反省し心を入れ替えてほしいものですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。