冬野菜と鶏むね肉をおいしく食べるフランス式蒸し料理
今回作るのは、NHK『きょうの料理』で伝説の家政婦・タサン志麻さんが披露した「冬野菜のブレゼ」です。
少ない水分で食材を蒸し煮にする“ブレゼ”は、具材をやわらかくし、凝縮された旨みを味わえる調理法です。
鶏むね肉やベーコンを野菜の上にのせてじっくり煮込み、肉汁を染み込ませるのもポイント。
鶏もも肉や豚ロース肉でもよいそうですが、今回はレシピどおり鶏むね肉で作ります。
タサン志麻さん「冬野菜のブレゼ」の作り方
材料(3~4人分)
- 鶏むね肉…1枚(350g)
- 白菜…1/4個(750g)
- にんじん…2本(300g)
- ごぼう…1/2本(150g)
- ベーコン(薄切り)…4枚(約60g)
- 好みのハーブ…適宜*
- 塩…小さじ1/2強
- 粗びき黒こしょう…適量
- サラダ油…大さじ1
【A】
- 白ワイン…3/4カップ
- 水…1/4カップ
- コンソメキューブ…1個
*元のレシピでは生のタイム1枝とローリエ1枚を使用していましたが、今回は家にあったローリエ2枚を使います。
作り方①鶏むね肉を焼く
鶏むね肉の両面に塩、粗びき黒こしょうをふります。
鍋または大きめのフライパンにサラダ油を入れ、中火で皮を下にして焼いてください。
皮をパリッと焼いて旨みを出しましょう。8分ほどで片面がきつね色になりました。
こんがりと色づいたらひっくり返し、サッと焼いて取り出します。
このまま同じフライパンを使うので、洗わずにおいておきましょう。
作り方②野菜などをカットする
白菜はザク切りに、にんじんは1.5cm厚さの輪切りにカット。
特に指定はありませんでしたが、にんじんは皮を剥いたほうが口触りがよくなります。
ごぼうはよく洗って、皮ごと1.5cm厚さの輪切りにします。サッと水にさらして、水けをきっておきましょう。
ベーコンは3~4等分の長さにカットしてください。
作り方③重ね蒸しをする
先程のフライパンに、にんじん、ごぼう、白菜の順に重ねて入れましょう。かたい野菜を下にすると均一に火が通りますよ。
続けて、【A】、焼いた鶏むね肉、ベーコン、ハーブを投入し、フタをして中火にかけます。
沸騰したら弱火にして30分間煮込んでください。
鶏肉を食べやすく切って、器に盛ったら完成です!
旨みが噴火!具材の食感は重ねた順番がカギ
野菜の水分でいつの間にか増えた煮汁は、肉と野菜の旨みがギュギュ〜ッ!!スプーンを用意して、具材と共に一緒にいただきましょう。
クタクタになった白菜には味が染みていて、シンプルな味付けなのになぜかインパクト大。
にんじんは甘く、フォークでスッと切れるほどのやわらかさ。
2本も使ったら多すぎるのではと疑っていましたが、これはたくさん入れて正解。
かたくなりやすい鶏むね肉は野菜の上で蒸したおかげで、断面から肉汁が滴るほどジューシーでした。
時間が経つと少しパサッとしますが、煮汁や野菜と一緒に食べれば問題なし。
クルミやオリーブのパンと食べましたが、相性はごはんよりもパンにして正解だったかなと思います。
おうちで出来るフレンチのテクニックで食材が輝く!
調味料は控えめなのに、感動する深い味わい。これまで魅力を引き出しきれていなかった気がして、冬野菜に謝りたくなりました……。
材料はお好みのものに変えてもおいしいはず。煮る時間や水分量は調節してくださいね。
食材の旨みを存分に引き出す“ブレゼ”で、冬野菜をもっと楽しみましょう!