
持病のある父がインフルエンザに感染し他界
年末から次男が体調を崩し、お正月には次女、長男、私までインフルエンザにかかって寝正月を過ごすことになってしまいました。1月半ばになり、ようやくみんな元気になったので、祖母と一緒に住んでいる父に年始のあいさつをしに行こうと思っていた矢先、父が救急車で運ばれたと連絡が……。
そのとき父もインフルエンザにかかっており、病状がなかなか快方へ向かわず悪化してしまったのです。父は持病もあったので、私は心配でたまりませんでした。しかしその後、父は肺炎を患って1週間ほどで他界してしまいました。
わが家の4人の子どもたちのうち上の子3人は、面会に行き父と話すことができたのですが、末っ子の次男は未就学児のため、父が入院していたHCU(高度治療室)に入室できず、お別れを言うことができませんでした。
5歳の次男が経験した祖父のお葬式
葬儀で親戚が集まり、次男はいとこたちと会えたのがうれしく、楽しく過ごしていました。「お花でいっぱいにしてあげようね」と棺桶に一生懸命にお花を入れる次男。
私は「幼いながらに理解できているのかな?」と思っていたのですが、火葬場に着くなり次男は「のどがかわいた! おなかすいた〜」とわがままを言い始めました。
そんな次男でしたが、私が泣いていることに気づくと「ママ泣いてるの?」と心配して話しかけてくれる一面も。そして、その様子を見ていた高校生の長女が次男の相手をしてくれ、無事に葬儀が終わったのです。
わかっていないと思っていたら…
次の日、次男は保育園で先生に「お空に虹がかかってるから、じいじは天国に行ったんだよ!」と話していたそうです。それを聞いて、「次男なりにわかっていたんだ」と涙してしまいました。
もともとお寺の保育園に通っているので、日ごろから合掌や礼拝はしていました。その習慣もあってか、実際に葬儀でみんなの様子を見て、本人なりに理解したことがあったようです。
葬儀に参列した次男は祖父を見送るという経験をし、そして家族が悲しんでいる状況を初めて見て、感じ取ることがたくさんあったと思います。保育園の先生の話を聞いて、「ちゃんとわかってくれていたんだ」と、私も次男の成長を感じることができました。
著者:松田みさと/40代女性。2004年生まれの長男、2007年生まれの長女、2015年生まれの次女、長男とは15歳差の2019年生まれの次男の2男2女の母。仕事をしながら子育てに奮闘中。現在はライターとして、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
作画:おはな
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年2月)