夫の変化…頻繁な外出と朝帰り
その翌年、私は娘を出産。 育児と家事に追われる日々だったけれど、それなりに充実していました。でも、ある日を境にヒロヤの行動が怪しくなったのです。
ある日の夕方、台所で夕飯の支度をしていると、ヒロヤから電話がかかってきました。 電話に出ると、ヒロヤは「あのさ~今日もエイジと飲んで帰るから!メシ要らない~♪」と言い電話を切ったのです。 私は「また?」と思って呆れモード。実は最近、頻繁に「エイジと飲む」と言って遅く帰るようになっていたヒロヤ。心の中でモヤモヤしながらも、私はその日も我慢することにしました。
しかし、月日は流れ娘5歳に。そのころには帰りがさらに遅くなり、ついには朝帰りをするようになったのです。 そして、決まってヒロヤは「今日は泊まるわ~エイジの家に」と言うのです。私は 「いい加減にして!あなたには家族がいるのよ!」と言うと、ヒロヤは「うるさいなぁ~!やましいことしてるわけじゃないし、いいだろ別に!」と逆ギレ! 確かに、相手はエイジさん。いつも電話を代わってくれて「大丈夫ですって!うちの奥さんもヒロヤならいつでも大歓迎って言ってるし!」と押し切られてしまうのです。
リナさんも電話を代わってくれるし、浮気の可能性は低い…。 そう思いたかったけど、頻繁な朝帰りに家族の約束を平気で破る態度に娘もついに堪忍袋の緒が切れたのか、 「パパ、もう期待しない」と言うようになりました。
真実を暴く…リナさんとの偶然の出会い
ある日、娘と駅前のケーキ屋さんへ行ったときのこと。 ショーケースのプリンを指さしていると、「…あら?もしかして?」と声をかけられました。そこに立っていたのは、リナさんでした。
久しぶりの再会に、私はとっさに「いつもうちの夫がお邪魔しっちゃってすみません!」とお詫びをしました。するとリナさんは驚いた表情で「え……?家?」と言うのです。私は「はい、頻繁に泊めていただいているみたいで…」と言うと「いえ…それはこっちのセリフですよ!うちこそいつもすみません!」とリナさんが言うのです。
お互いの言葉に、私たちは固まりました。 「ちょっと待って…」 リナさんも何か違和感を覚えたらしく、顔を見合わせて一言。 「これは…何か、臭うわね。」と声を合わせて呟き「真相を確かめた方がいいわ……」と一致団結! すると、その翌日……。
夫と親友の裏切り…その正体は?
私たちはある作戦を実行しました。 ヒロヤからの電話があり「今日もエイジと飲んで帰るわ〜♪そうせ遅くなるしそのままエイジの家に泊まるよ〜!」と言います。私が「あっそ、わかったわ……」と返事をすると「今日は文句言わないの?エイジの家に行ったらリナさんと話すか?」と言うのです。
私は 「そんなことしなくても大丈夫よ。リナさんなら今隣にいるわ!」と言います。「え……?何!?」と慌てるヒロヤに「左を見てみなさいよ」と一言。衝撃のあまり悲鳴をあげるヒロヤ! 実は、真相を暴くため、エイジさんの車に私と娘・そしてリナさんが張り付いていたのです。運転席にはエイジさんが座っていて、私たちに気づき顔面蒼白に! 慌てる2人に向かって私は、「昨日リナさんとバッタリ会って……そのときに、あなたたちが結託して悪事を働いていることに気づいたの!」と言い放ちます。
そして、車の中を覗くと見知らぬ女性が2人。 助手席の女性は、なんとリナさんの妹だったのです! そして、これまで私がリナさんだと思って電話で話していたのはリナさんではなく、妹さんだったのです。エイジさんはリナさんの声にそっくりな妹さんを利用し、私を騙していたのです。そして、もう1人のスーツ姿の女性は、ヒロヤの同僚・ササキさん。「これは……ただの仕事仲間で……」とモゴモゴいうヒロヤに「嘘をつくな!!」 と詰め寄ると、観念したヒロヤはついに白状したのです。
__俺とササキさん、エイジとリナの妹…それぞれ不倫してた__
私たちの静かな怒りが爆発する瞬間でした。
自業自得の結末……それぞれの末路
その後、私はヒロヤとササキさんに慰謝料を請求し、リナさんもエイジと妹に慰謝料を請求しました。 ヒロヤとエイジさんは社内でも不倫がバレ、居場所を失い仕事を辞めざるを得なくなりました。 リナさんの妹は実家を追い出されてしまったようです。
一方、私は離婚後、在宅で仕事を始めました。リナさんとはすっかり親友に! 今日も、わが家にプリンを持って遊びに来る予定です。これからも家族ぐるみで仲良くしていきたいと思います!
◇ ◇ ◇
どれだけ巧妙に隠しても、ずっと騙し続けることはできません。信じていた相手の裏切りほど、心をえぐるものはありません。不倫や嘘で築いた関係は、いずれ崩れ去る運命なのでしょう。誰かを思いやる心の中に、本当の幸せがあるのかもしれませんね。
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。