「おい、この味噌汁ちょっと薄いぞ。あーあ、母さんなら上手に作るのになー」「天ぷらは揚げたてを出せよ! ママはいつもそうしてくれたぞ!」と、夫の嫌味が日常的に続き、参っていました。義母は確かに何でもできる人で、比べられ見下されるたびに私は落ち込んでいました。
義母の本来の姿が判明!
そんなある日、病気で入院していた義父の訃報が届きました。義父を心から愛していた義母は憔悴しており、私たちは義母を放っておけず、同居を決意しました。
同居を始めると、思いがけない事実が明らかになりました。なんと義母は家事が苦手で、夫や私が想像していた「家事の達人」とはかけ離れていたのです!
「実はね、お父さんがずっと家事をしてくれていたの。私は仕事ばかりで手をつけなかったから、全然わからないのよ」と義母。「でも、夫が入院してからは料理はできるようになってきたわ。揚げ物はまだ無理だけどね」と笑いながら話してくれました。
真実を知った夫が謝罪
夫はこの事実に驚き、恥ずかしそうに「そうだったんだ……僕が勝手に理想化していたんだな」と言い、私に対して「今までママと比べてひどいことを言ってしまって申し訳なかった」と謝罪しました。そこから、私たち3人は互いに家事を学びながら、助け合うようになりました。
一緒に料理のレシピを見たり、掃除のコツをインターネットで調べたりしながら、楽しみながら家事に取り組むようになりました。夫も「家事はチームワークだな」と言うようになりました。
義母に笑顔が戻って……
義母は「家がにぎやかで毎日が楽しいわ」と言い、ニコニコしてくれて私たちも幸せな気持ちでいっぱいに。そして数カ月後、私の妊娠が判明! 夫と義母は大喜びしてくれました。
お互いの不得意な面を認め合い、支え合うことで家庭内の関係は以前に比べてずっと温かくなりました。今は家族みんなで赤ちゃんを迎える準備をしています。これからは家事はもちろん、育児も協力していければと思っています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。