中でもA子は自慢話が多くて、正直ちょっと苦手。でも娘同士は仲が良くて、週末には一緒にランチをすることも。気は重いけれど、娘の笑顔を見ると頑張れました。
まさかの幹事!?
ある日、「次のお店、予約お願いね」とA子に言われました。まだ引っ越してきたばかりで土地勘もないので一度断りましたが「どこでも良いからさ! 勝手に決めてよ」と言うので承諾し、懸命にネットで探して、評判の洋食屋を予約しました。
当日、ママ4人と娘たちでオムライスを注文。ふわとろの卵に「おいしい!」と娘も大喜び。他のママたちも笑顔で、「いいお店ね」と言ってくれて、私はホッとしました。
「幹事失格! お金払わないから」と言われ
しかしA子だけは「まずいし高いし期待はずれね。もっと良い店あったのに……あなた幹事失格よ」「私、今日のお代は払わないから。こんなお店を予約した、あなたが出してよ」と言い出したのです。
一瞬、場が凍りつきました。私は怒りをぐっとこらえ、「それは困ります。みんなで食事したんだから、それぞれ自分たちの分を払うべきです」と答えました。内心ドキドキでしたが、ママ友たちがうなずいてくれたのが心強かったです。
その夜、インターホンを鳴らしたのは……
その夜、インターホンが鳴りました。モニターにはA子の顔が。A子は少し疲れた表情で立っていました。
「さっきはごめんなさい。仕事も家のこともいろいろあって……つい、八つ当たりしちゃったの。本当にごめんなさい。あのあと、他のママや娘に注意されて、はっとしたの」
私は驚きつつも、「大丈夫です。娘も楽しみにしていたから、次は笑って過ごせる時間にしましょう」と返しました。
間違いに気付いたとき、謝れるか否かが大切
それからA子とは、特に敬遠になることもなく、普通に付き合いを続けています。ひどい言動を取られることもなく、娘も「A子さん、最近やさしくなったね」と言います。
大人になってからの友だち付き合いは難しいもの。良好な関係を長く続けていくには、間違いに気付いたらしっかり謝ることができる素直さが大切だと思いました。今はA子やママ友たちと、適度な距離感を持って、平穏な毎日を過ごせています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。