双子のキャンプデビューに向けて
私たちが予約したキャンプ場は、見晴らしの良い広い原っぱで、目の前には富士山が見えます。予約した区画は歩いて5分くらいの距離にトイレがあり、子連れキャンプをする家族も多く、子どもたちがキャンプデビューするには好条件でした。
遠くからでもすぐにわが子とわかるように、目立つ蛍光色や、はっきりとした色の服を用意し、服には鈴を付け、さらに迷子防止グッズとして子どもの服や靴につけられるGPSタグも購入し、準備を整えました。
無事、キャンプ場に到着!
双子たちに購入した服を着せ、準備したキャンプ用品や迷子防止グッズを車に乗せていざ出発! 片道1時間程度の距離を双子たちは特に問題なく車内で過ごしてくれ、ひと安心。無事に到着し、夫がテントを設営している間、私は双子の世話をすることになりました。
高台にあるキャンプ場のため肌寒く、子どもたちは準備していた服のみでは寒そうだったので、念のため持参した上着を着せることに。
双子たちは、はじめは緊張した様子であまり遠くに行くことがなかったのですが、徐々に慣れて、原っぱで自由に動き回り始めました。
ふと目を離したら娘がいない!?
私は広場でシャボン玉をして双子たちと遊んでいたのですが、ふと気が付くと娘がいません。一気に血の気が引いた私は夫を呼び、原っぱを走り回り娘を探しました。
あんなに周到に用意していた迷子防止グッズは、まさかの未使用。キャンプ場に無事に着いた安堵感で、グッズのことをすっかり忘れていたのです。
私はパニックになり、「どうしよう……。なんでキャンプに来たんだろう」と、双子たちをキャンプ場に連れてきてしまったことを後悔。
息子を連れて、家族みんなで娘を探し回っていると「ママー」と呼ぶ娘の声が聞こえました。娘がいたところはなんと、大好きなトイレ。
シャボン玉で遊んでいるときに、近くにあったトイレを見つけ、ひとりでのぞきに行っていたようです。探していた時間としては10分くらいだったと思いますが、私にはすごく長い時間に感じられました。何事もなく娘と再会でき、本当に安心しました。
せっかく迷子対策を考えて準備していたのに、防止グッズを使用する前に迷子になってしまった娘。いつどこで迷子になるか予測不可能な子どもには、自宅から装備をさせるべきだったと反省しました。また、普段と違う環境では、さらに意識して子どもたちの行動を見るようにしなければと気が引き締まる一件でした。
著者:野中 まゆ/30代女性。2022年生まれの男女双子の母。13年保育士として勤務。出産を機に退職し、現在は保育士経験や自身の子育て体験をもとに、在宅で執筆業務をおこなっている。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)