息子の話を遮ってまで喋る役員ママ
当時5歳だった長男と3歳の長女、1歳の次女を連れて近所の公園に行ったときのことです。春でしたが肌寒い日でした。子どもたちといっしょに砂遊びをしていると「あの~」と声をかけられ振り返ると、保育園で何年も役員をしているママが。小学1年生と2年生の男の子2人と、ベビーカーに乗った赤ちゃんを連れて公園に遊びに来たそう。この年初めてクラス役員になった私のことを知っていて、ほぼ初対面でしたが声をかけてくれました。
「クラス役員のことで困ったら相談してね」と言われ、親切な人だなと思い話し始めたのですが、ここから役員ママの弾丸トークが始まります。「家はこのあたり? うちの子と同じ小学校ね!」「仕事は? なにしてるの? ご主人は?」「保育園では誰と仲がいいの?」と根掘り葉掘り聞いてきます。少し不快に感じ始めた私。しかも長男が「母ちゃんお山作ろうよ! トンネルも作って……」と私に話しかけているのに「小学校の入学準備も大変よ! 早めにしておかないと」と長男を遮ってまで話してくる始末。長男は砂場から離れてしまいました。
プライベートな話をあれこれ聞かれ不愉快になり、早く帰ろうと思っていたそのとき。公園のトイレから「うわー! すげー!」というにぎやかな声が聞こえたかと思うと、びしょ濡れになった役員ママの子どもふたりと長男が出てくるではないですか! どうやら公園のトイレの手洗い場で、水遊びをしていたようです。楽しそうな役員ママの子どもたちとは反対に、長男は「水がかかった……」と半べそで戻って来ます。肌寒い日だったので「早く着替えないと!」と慌てる役員ママ。続けて「子どもをちゃんと見てないから仕方ないよね! 自己責任!」と言うのです。見ていられなかったのはずっと質問攻めにあっていたからなのに……とモヤモヤし、なんて返そうかと考えていると、息子が「おばちゃんがママとずっと喋ってたからでしょ!」とひと言。私は「すみません、生意気なこと言って……」とその場を取り繕いましたが、正直内心「言いにくいことを代わりに言ってくれてありがとう……!」と思っていました。役員ママは「あぁ、ママを取っちゃってごめんね。じゃあ、風邪ひくから帰るわ……」と言って公園をあとにしたのです。役員ママにはモヤモヤしましたが、息子の言葉のおかげでスッキリしたのでした。
ほぼ初対面だったこともあり、役員ママのおしゃべりにつき合っていましたが、子どもをきちんと見守っていればよかったと思いました。周りのママと長くつき合っていくには、相手との距離感や気持ちへの配慮が大切だと実感した出来事です。
著者:下野香月/30代・ライター。面倒見のいい6歳の長男と、ひょうきんな4歳の長女、甘えじょうずな2歳の次女を育てている元保育士ママ。在宅勤務を目指しスキルアップ中。日々子どもたちに癒やされながら、忙しくにぎやかな毎日を送る。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年2月)
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