子どもの名づけに「しきたり」があるの…?
妊娠中だったころの話です。安定期に入り「おなかの子どもの名前を決めよう」と夫婦で話すことが増え、いろいろと案を出しては楽しみながら悩んでいました。そして夫と候補を絞り「最終決定は妊娠後期に」と話していたのです。
ちょうどそのころに義実家で義祖母、義両親、義兄夫婦と、7歳、4歳、3歳の姪っ子と義弟、そして私たち夫婦の11人で食事をすることに。和気あいあいと食事を囲んで話していると「そういえば子どもの名前はどうするんだ?」と義父に聞かれ、「まだ考えている最中だよ」と軽く答える夫。何気ない家族の会話だと思って見ていると、義父が「わが家の子どもの名前は二文字、画数は16画と15画で決まっているから守るように。あと名前の候補が決まったら必ず教えなさい」とにこやかだった表情から一転、厳しい顔で言われました。
寝耳に水のしきたりを告げられ困惑している夫と私を見て、義兄が「知らなかったの? うちは代々名前の画数が決まってて、ここにいるみんなの名前もそうだよ」と教えてくれました。確認すると、たしかに嫁いできた立場の義祖母、義母、義姉、私以外は、みんな二文字で同じ画数だったのです! 私たち夫婦が候補としていた名前は指定画数に該当せず、ますます困惑する私。すると夫が「画数は気にせず名前を付ける!」と宣言したのです。しかし義祖母から「代々の決まりは守りなさい!」とキツいひと言でたしなめられます。
みんなに強く言われ、もうしきたり通りの画数の漢字を選ぶべきかと考え始めていたとき、ずっと黙っていた義母が口を開きました。「代々の決まりも大事だけど、本人たちの気持ちも大事。そろそろこのしきたりもやめるべきだと思っていたの。画数は姓名判断の観点から指定されているけど、今時はネットでも見られるし、サイトによって診断結果は違うみたいよ。名前が決まったら、お世話になっている鑑定士に確認して悪い診断結果じゃなかったらいいってことにしたら? あとは本人たちが決めることよ」とビシッと言います。真っ当な意見に返す言葉がなくなった義父と義祖母は「わかった……」と納得してくれたのでした。
フォローしてくれる義母がいたことで、私たち夫婦は自分たちが考えた名前を娘につけることができました。私も子どもが大きくなったとき、代々の決まりを気にはとめつつ、本人の気持ちに寄り添った対応ができるようになりたいと思った出来事でした。
著者:早坂すず/30代・ライター。1歳の娘を育てる母。結婚を機に地方へ移住。ママとライターの掛け持ちに日々悪戦苦闘中。娘が歌に合わせて踊るのを見るが癒し。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年2月)
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