話を聞いてくれないパパさん
Aくんが走らせた電車のおもちゃがちょうどその女の子の足元に行き、女の子がつかんだかと思うと「これで遊ぶ~」とひと言。Aくんは「あ、それ僕の……!」と言いましたが、女の子は聞こえなかったのかどこかへ行ってしまいました。私もどう声をかけようかとあたふたしているうちに、女の子がどこかへ行ってしまい何もすることしかできず……。Aくんのママもちょうどトイレに行っており不在。
しばらくすると女の子がパパらしき男性と一緒に戻ってきました。その手にはAくんの電車が! 話しかけようと私が近づくと、男性が「なんですか?」と怪訝な表情でこちらを見ます。私が「すみません、その電車は実はうちのお友だちのAくんの私物で……」と言うと「は? ここから持ってきたって娘から聞きましたけど?」とけんか腰。さらに「娘が遊んでるんだから、順番待ちさせたらどうですか?」とまで言う始末で「そんなこともわからないんですか。おたくの子どもがかいわいそうだ」と上から目線の発言までしてきます。
どうするべきか悩んでいると「あれ? すみません、何かありました?」と声をかけられたので振り向くと、そこには買い物袋を持った女性がひとり。すると男性は「ママ、聞いてくれよ……」と話し始めました。男性の話のあとに私にも事情を聞いてくれたので話すと、女の子を呼び寄せ電車を手に取った女性はおもむろにおもちゃをひっくり返し、「パパ? このスペースのおもちゃって、お店の名前が書いてあるんだけど、ちゃんとこの電車の裏見た? Aって男の子の名前がちゃーんとあるんだけど?」と男性の目の前に突き出します。「あっ……」と声を漏らした途端、男性の顔は真っ赤に。女性が女の子にも「ちゃんと貸してって言ったの? 言わないで勝手に使ったらだめだよね?」と言い、私へ「すみませんでした。おもちゃ、お返しします」「Aくん、勝手に持っていってごめんね」とAくんへ電車のおもちゃを返してくれました。
男性は不服そうな顔をしながらも女の子と一緒にAくんへ謝罪。Aくんは電車が戻ってきたことがうれしかったのか、笑顔で「いいよ!」と許したのでした。
施設のおもちゃだと勘違いしてしまうことは仕方がないと思いますが、自分が間違っているかもしれないと考えもせず、いきなり他人を非難するような態度を取るのはよくないと感じました。余計なトラブルが起きかねないので、私がもし男性と同じような立場になったときには、言葉づかいに気をつけたり相手の話をきちんと聞いたりしようと思った出来事でした。
著者:長嶺りょう/30代・主婦。3歳の女の子を育てるママ。寝る瞬間までおしゃべりを続ける娘の横で白目を剥きながら、大好きな推しのことを考えて現実逃避中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年2月)
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