散財が大好きな妹は、これまで何度も男性に貢いで大きな借金を作ってきました。そのたびに、母が仕方なく肩代わりしてきたのです。今は落ち着いていますが、またいつ同じことを繰り返すか分かりません。母はそのことを心配しているのです。
「自分がいなくなった後は、姉として無理して頑張らなくていいのよ」と母は言ってくれます。でも、そんな話をされると、私は悲しくてたまりません。
母のお見舞いに来ない妹。母が亡くなると…
母が入院してしばらく経ちますが、妹は一度もお見舞いに来ていません。私が連絡すると、面倒くさそうにしていました。今は“推し活”で海外に行っているらしく、「すぐには行けない」と言います。そこで、「帰国したらすぐ見舞いに行って」と伝えました。
そんな中、突然遺産の話を始めた妹。なんだか声がイキイキしています。相変わらず散財しているようで、「お金が足りない」と文句ばかり。借金の返済を母に肩代わりしてもらったことなど、まるで忘れてしまったかのようです。
「遺産は平等にもらう権利がある」と堂々と主張していますが、あまりの無神経さに、ただただあきれてしまいます。
結局、母は妹に会うことなく旅立ってしまいました。
「お母さん、ついにくたばったね」
葬儀などがすべて終わった後、連絡してきた妹。母を見送ることさえ拒否した妹が連絡してきた訳は、お金のためです。
「遺産1億あるんでしょ?」
「もらいに行くね♡」
見舞いに来なかったのに、遺産の金額だけ母に尋ねていたとは……。
「いいけど、後悔するよ?」
だって、遺産はーー。
1億円の遺産を当てにした妹。だけど…
実際、母は生前に1億円を貯めていましたが、今すべてが残っている訳ではありません。大半は寄付しており、手元に残っているのは2000万円。それもすべて、私への相続です。
というのも、妹にはすでに生前贈与という形でお金が渡っているのです。過去に作った借金を、母が肩代わりして返済したあのときのこと。正式な書面にサインもしています。当時の妹はお金に相当困っており、先のことまで考える余裕はなかったのでしょう。妹に渡す遺産はないのですが……。
そんな妹が、ローンを組んで美容整形したそうです。それも遺産のお金をあてにして……。遺産は残っていないことを伝えると、「生活費とローンの返済をしばらく助けてほしい」と言ってきましたが、私は断りました。母から「もう妹の面倒は見なくていい」と言われていたからです。
妹は「たった2人の姉妹なのに」と口にします。でも、これまで母にどれだけ迷惑をかけてきたのか、自分のしたことを忘れたのでしょうか?母の死を伝えたとき、「ついにくたばった」と言ったことを、私は決して忘れません。
助けてほしいという妹に…私が下した決断は
「今回だけは助けて」「もう借金なんてしない」——妹は、いったい何度同じことを繰り返すのでしょう。何度も注意し、改善の方法も伝えてきましたが、彼女は改めようとしませんでした。むしろ、私たちの忠告をうっとうしがる始末。
私はまだしも、借金を肩代わりしてまで助けてくれた母に対しての態度は、あまりに酷いものでした。「これからは真面目に生きる」と言うのなら、家族に甘えないで一人で生きていきなさい。そう突き放した私に、妹は泣きながら「見捨てないで」とすがってきました。
けれど私は、彼女の“姉”を辞める覚悟を決めました。もう、助けてくれる家族はいない。その現実をしっかりと胸に刻んで、これから生きていってほしい——そう願っています。
◇ ◇ ◇
家族の愛情や支援を当たり前だと思い、助けてもらった恩を忘れた行動をしていると信頼はなくなっていきますよね。家族であっても感謝の気持ちを忘れず、自分の行動には責任をもちたいですね。
【取材時期:2025年2月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。