金倉寺とは
金倉寺は、香川県善通寺市にある天台寺門宗の寺院です。正式名称は鶏足山 宝幢院 金倉寺(けいそくざん ほうどういん こんぞうじ)。創建された774年当時は「道善寺」と称していましたが、928年に醍醐天皇の勅命を受け、地名にちなみ「金倉寺」へと改名しました。
金倉寺は空海の甥・円珍(智証大師)の誕生の地です。金倉寺の本尊薬師如来は、円珍が作ったと伝わる秘仏となっています(正月三が日のみ御開帳)。
金倉寺には金堂(本堂)のほか、祖師堂(大師堂)、訶利帝堂、観音堂があります。
本堂の横にある訶利帝堂は、子授けや安産、子どもや女性の守り神として信仰されている訶利帝母(かりていも)を祀った御堂です。
訶利帝母は、地元の人から「おかるてんさん」の愛称で親しまれています。子授けや安産、子どもや女性の守り神として古くから信仰されてきました。
金倉寺で手に入るアイテムは
「おかるてんさん」こと訶利帝母は、子宝に恵まれる縁起物とされる果物のザクロを持っています。また、ザクロは実の中に多くの種を持つことから、子孫繁栄の象徴と言われています。
このことから、金倉寺にはザクロをモチーフにしたお守りなどの授与品が多数。一部を紹介しましょう。
⚫︎柘榴香(塗香)
金倉寺では、祈願をしてもらう前に、訶利帝母の象徴でもあるザクロの香りを練り込んだ塗香を、額とあごの先、胸元につけ、心身を清める風習があります。自宅でも愛用したいという参拝者の要望を受け、「柘榴香」が販売されています。
⚫︎柘榴香
ザクロをイメージしたみずみずしく甘酸っぱい香りがするお香は、フランスのサロンMIYAと共同で開発されました。天然香木の白檀と柑橘系の天然香料で作られているので、子どもや妊娠中の女性でも安心して使用できるそうです。
⚫︎せまもりロンパース
着物を着ていた時代には、霊魂は背中に宿っていて、着物の背の縫い目によって身を守っていると信じられていました。しかし、子どもの着物には縫い目がなかったため、母親が魔除けとして背に縫い目をつける「背守り(せまもり)」をはじめたそうです。
そんな「背守り」という風習を、現代の生活にも簡単に取り入れられるようにと考えて生まれたのが<せまもり>シリーズです。ロンパースには、訶利帝母の象徴であるザクロの刺繍が施されています。
⚫︎安産御守
健康な赤ちゃんを無事に出産できるように、訶利帝母の守護を願って戌の日に祈願された桐箱入りの安産御守です。箱・お守りともにザクロが描かれた、かわいいデザインになっています。
これらのアイテムは、オンラインでも購入できます。
金倉寺でご祈祷
金倉寺では、妊娠や出産、子育てにまつわるさまざまなご祈祷をおこなっています。
ご祈祷について
⚫︎縁日子授祈願:おかるてんさんの縁日である毎月の16日午後2時からおこなわれます。祈願の場に立ち会うかは任意なので、遠方で参拝が難しい方や、都合がつかない方でも申し込みが可能です。祈願札、加持帯、御加持米、ザクロ絵馬、柘榴香、ざくろジュースが授与品として頂けます(参拝していない場合、授与品は祈願終了後に郵送)。
⚫︎子授特別祈願:希望する日を予約し、訶利帝堂にて1組のみで祈願をおこないます。当日は夫婦で参拝するようにしましょう。祈願日から1年間は、毎朝の祈願が続きます。祈願札、加持帯、肌守、御影入札立、ザクロ絵馬、柘榴香、吉祥果じゃむ、ざくろジュースが授与品として頂けます。
⚫︎安産祈願:使用予定の腹帯を持参すれば、併せて祈願していただけます。授与品として頂けるのは、肌祈願札、安産小布、胎児守、肌守、背守り糸、御加持米、ザクロ絵馬、吉祥果じゃむ、智証大師産湯の水、はぐくむBOOK(金倉寺オリジナルの妊娠や子育てについて書かれた冊子)です。「吉祥果じゃむ」は、子授けや安産祈願の際に奉納した、お下がりのザクロで作られています。
安産祈願の授与品・智証大師産湯の水は、円珍の産湯として使われた湧水です。出産後、赤ちゃんの体を洗う際に使います。
なお、戌の日はたくさんの人が参拝できるように、堂内での参拝は大人2名までとされています(子どもは同席可能)。
⚫︎安産腹帯:おかるてんさんの守護を願って、戌の日には訶利帝堂にて祈願をおこなっています。出産予定日を伝え、その日まで毎朝祈願が続きます。授与品のひとつである胎児守は、おなかに添えて安産を願いましょう。
⚫︎初まいり 発育順調祈願:生後1カ月ごろ~生後3カ月(御百日)くらいまでに訪れ、子どもの成長を祈願してもらいます。祈願札、似顔絵馬、本命宿お守り、歯固め石、御加持米が授与品として頂けます。
⚫︎七五三詣:3歳は男女とも、5歳は男の子、7歳は女の子の成長を祈願してもらえます。祈願札、稚児念珠、法螺御守、大師むすび絵馬、千歳飴、玩具が授与品として頂けます。
金倉寺の基本情報
オンライン・郵送対応
体調等により金倉寺へお詣りに行けない場合、代理での参拝・祈祷が可能です。家族などに初穂料・腹帯等、普段身に付けるものを託し、代わりに祈祷を受けてもらいます。
また自身が購入した腹帯等を送って祈祷してもらうことも可能ですが、祈願済みの腹帯と御守のセット「安産腹帯」の購入もできます。
カメラマンの撮影について
ご祈願を希望する家族の撮影を目的とした出張カメラマンの同行は可能です。事前の申告は不要で、境内での撮影、祈願中の堂内でも撮影ができます。撮影する際には他の参拝者に支障のない範囲で撮影してください。
また、提携しているプロカメラマンが金倉寺への初参りの様子を撮影してくれる「ごきねんフォト」というプランがあります。予約は1週間前までで、授与品は『初まいり 発育順調祈願』と同じ内容に加え、オリジナルアルバム1冊、撮影データCD(祈願後2カ月ほど)がもらえます。
金倉寺
⚫︎住所:香川県善通寺市金蔵寺町1160
⚫︎アクセス:【電車】JR土讃線 金蔵寺駅より徒歩約8分
⚫︎駐車場:あり(駐車料金:200円)
⚫︎ご祈願の受付:祈願によって異なる
⚫︎予約方法:電話(9:00~17:00)、予約フォーム(24時間)
※ごきねんフォトプランのみ希望日の1週間前までに予約が必要です。
⚫︎おむつ替えスペース:あり
⚫︎授乳スペース:なし ※授乳専用のスペースはありませんが、境内トイレにおむつ替えスペースを併設する多目的トイレがあるので、相談の上利用可能
⚫︎公式サイト
※寺院は、子授け祈願や安産祈願をはじめ、お宮詣り、七五三など、家族や子どもの成長を祝う行事など、さまざまな機会で訪れる場所です。参拝の際には、手水(ちょうず)で手や口を清める方法や境内での振る舞いなど、「寺院でのマナー」も学んでおくといいでしょう。
また、境内には段差や入ってはいけない場所があります。お詣りに行った際には、子どもから目を離さないようにしましょう。
※本記事の内容は、2025年4月16日時点の情報をもとに作成しております。ご祈祷受付時間、授与品などは変更される可能性があるので、お詣りの際は必ず最新の情報をご確認ください。。