ある日、スーパーでママ友にばったり会ったとき、しばらく立ち話をしていると、夫が通っているジムの話になりました。
なんでも、ジムの受付が若い女性に変わったらしく、男性客が増えたのだとか……。さらに、受付の女性は年上の既婚男性客ばかりを狙って、不倫を繰り返しているらしいと聞きました。
帰宅後、私がさりげなく夫にジムの話をしてみると、あからさまに動揺。もしかして……そう思っていた矢先、事件が起きたのです。
突然、家にやってきた派手な女性
ある夜、飲み会で帰りが遅くなると言っていた夫を待っていると、突然インターホンが連打されました。モニターには、派手な女性の姿が。これは……。
出るか迷いましたが、ドアをどんどんと叩かれ、近所の迷惑になりそうだったので、私はドアを開けることに。すると、その女性は私を押しのけ、ずかずかと家の中に入ってきたのです。
「どなたですか?」
私が問いかけると、彼女は私の質問には答えず、「あなたの旦那と再婚してこの家に住むから、出て行ってくれる?」と言います。間違いない……。この人は、ママ友が教えてくれた、ジムの受付の女性だと確信しました。
私が彼女を問い詰めようとしたとき、ちょうど夫が帰ってきました。夫は目の前の修羅場に絶句。私が夫に詰め寄ると、彼女が夫に「この人と別れて私と再婚してくれるんでしょ? ねっ♡」と言います。すると、夫はバツが悪そうに「そういうことだから」と、私にひと言。
夫の不倫相手である派手な女性は「明日にはこの家を出て行ってもらうわね」と言い残し、夫に腕を絡ませ、出て行ったのです。
突然のことにあ然としていると、子どもたちが私に駆け寄ってきました。どうやら、騒音で起きてしまって一部始終を見ていたようで、「ママ、私たちが協力する!」と言ってくれたので、私は反撃を決意し……。
子どもたちの力を借りて反撃開始!
翌日、夫と不倫相手が家にやって来ました。「まだいたの? 早く出て行ってよ」という彼女に、私は笑って言い返しました。
「出ていくのはあなたたちよ!」
実は、この家は私が結婚前に自分で購入した家なのです。私がそう言うと、「どういうこと? あなたの家じゃないの!?」と、夫に詰め寄る不倫相手。どうやら夫は、この家が私の家であることを不倫相手に話していなかったようです。
すると、大きな荷物を持った子どもたちが登場。「私たち、パパと一緒に暮らすね!」子どもたちの言葉で、不倫相手の顔が一気に青ざめました。
「ちょっと待って! 子どもたちは母親と一緒に暮らしなさいよ!」と焦る彼女に、私はさらに衝撃の事実を伝えます。
「この子たちは、私の実の子じゃないんです。夫と前妻の子なんですよ」まさかの展開に、彼女は大パニック。
そして、とどめの一言。
「慰謝料はきっちり払ってもらいます! ちなみに、他のお客さんとの浮気も調査済みだから、他からの請求も覚悟しておいたほうがいいですよ♪」と、煽った私。
実は、ママ友から話を聞いた時点で、夫を怪しんでいた私は、浮気調査を依頼していました。調べてもらうとすぐに、夫の不倫は明らかになり、彼女はジムに熱心に通う他の男性会員、複数人とも関係を持っていたとわかりました。
真っ青になって震える不倫相手と、衝撃の事実に言葉を失う夫を家から追い出した私たち。協力すると言ってくれた子どもたちが、夫について行くふりをしてくれたおかげで、反撃は大成功!
夫と不倫相手、悲惨なその後
その後、夫とは離婚。子どもたちは私が引き取り、養子縁組をしてこれまで通り一緒に暮らせることになりました。
夫は慰謝料により多額の借金を抱えたうえに、会社内で不倫の噂が広まり自主退職。借金返済のため、バイトを掛け持ちしてどうにか食いつなぐ生活。不倫相手はというと、複数いた不倫相手の妻たちから多額の慰謝料を請求され、ジムの仕事もやめて、朝から晩まで働き詰めだなんとか。
一方、私と子どもたちは笑いの絶えない毎日を過ごしています。両親もよく遊びにきてくれて、にぎやかで本当に楽しいです。これからも、大切な家族と幸せに暮らしていきたいと思います。
◇ ◇ ◇
妻にも子どもたちにも、そして不倫相手にも捨てられてしまった夫。仕事まで失ってしまいましたが、自業自得としか言いようがありませんね。夫の裏切りが疑念から確信に変わり、ショックも大きかったと思いますが、ママに協力すると駆け寄って来てくれた子どもたちの姿に、きっと大きく救われたのではないでしょうか。
家族とは、血のつながりだけでなく、どんなときも支え合い、寄り添いながら歩んでいける関係のことをいうのかもしれません。この3人なら、これからも仲良く支え合い、幸せに過ごしていけそうですね。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。