普段より食事マナーに厳しい不機嫌夫
その日、夫は夜勤明けで寝不足でした。見るからにイライラしていて機嫌が悪そうな様子。家族4人での夕食時、私は家族の雰囲気を盛り上げようと、その日に起こった楽しい話を始めました。ところが夫が頻繁に子どもたちの食事マナーを注意するため、そのたびに話が中断。
その日の夫は不機嫌なせいか、30秒ごとに箸の持ち方、口の閉じ方を子どもたちに繰り返し注意するため食事も進まず、子どもたちの機嫌もどんどん悪くなりました。
私から見ても、たしかに子どもたちはマナーが良いほうとは言えないものの、そんなに威圧的な言い方で何度も注意をしては、子どもたちが萎縮してしまって意味がないと感じます。
ましてや、共働きで家族で食事をとる機会の少ないわが家。どうして楽しく食事できないのか……私までイライラが募ってきました。
我慢の限界!ついにキレた私
夫の約50回目の注意で、次男が泣き出し、私の堪忍袋の緒が切れました。
「そんなに人に注意できるほど自分の食事マナーに自信があるの? 親の私たちだって、完璧ではないよね? 子どもたちが大人になったらあなたに感謝するどころか、夕食の時間がつらかった思い出にしかならないよ!」と伝えました。
夫は静かに聞いてくれて、その場ではそれ以上、子どもたちに注意することなく夕食は終了。そして私の言葉に効果があったのか、その日以降、子どもたちの食事マナーについては、食事の始まりに1回注意するのみになりました。
食事は楽しい時間であってほしいものですが、夫の言う通り、マナーは大切であり、親が教えるべきことでもあります。だからこそ、雰囲気を壊さずに伝える工夫が必要だと、改めて感じた出来事でした。
著者:田中さくら/40代女性。2013年、2017年生まれの息子たちのママ。バリスタとしてカフェに勤務。キャンプ、おいしいコーヒーの追求、筋トレが趣味。また、自然の中で外ごはんを食べるのが大好き。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)