遊具の上でボールを投げ始め…?
その日は、私と子どもたち、ママ友親子の5人で近所の公園を訪れていました。ママ友の子どもは娘の幼稚園の同級生で、同じく3歳。公園には、3歳から遊べる比較的大きめの総合遊具がありました。はしごや綱わたり、滑り台などを楽しめる遊具です。私とママ友は、子どもたちのあとをついて回りながら見守っていました。
みんなで楽しんでいたところ、小学校低学年ぐらいの男の子4人が同じ遊具で遊び始めます。対象年齢が幅広い人気の遊具のため、最初は特に気にしていませんでした。ところが、男の子たちの遊び方が徐々に激しくなり、滑り台を逆から登ったり、小さな子どもを押しのけて鬼ごっこをしたりと、危険を感じるように……。わが子たちを遊ばせるのをやめようかと思った矢先、男の子グループが遊具の上からボール投げを始め、私に当たりました。このままでは誰かがけがをするかもしれないと思った私は、ボールを投げた男の子に「ごめんね、小さな子も遊ぶ遊具だから、ボールを使うなら遊具の上じゃなくて別の場所でできないかな?」と声をかけました。
すると「うちの子に何か用ですか!?」と語気を強めた声がします。その声に振り向くと、知らない女性が鬼の形相で立っていたのです。その女性は私が注意した男の子の母親で、自分の子どもが文句を言われたと怒り心頭の様子。事情を説明しましたが、聞く耳を持ってくれません。それどころか「公園はみんなで遊ぶところなんだから、どう遊ぼうと勝手じゃない! 嫌ならあなたたちがどきなさいよ!」とひと言。
あ然とした私は、これ以上のトラブルはごめんだと思い、その場を去ろうとママ友に声をかけようとしました。するとママ友が「この遊具は3~10歳が対象です」と言い出しました。何を言っているのか一瞬戸惑いましたが、遊具に書かれたルールを読み上げていることに気づきました。その後も「5歳未満の子どもは親がそばで見守ってください」「順番を守って遊びましょう」「ボールなど道具をもって遊んではいけません」と、ルールが表示されている看板を次から次へと淡々と読み続けます。怒った女性が口を挟もうとしても、ママ友はルールを読むのをやめません。最終的に女性は「もういいです! すみませんでした!!」と言って男の子たちを連れて遊具から離れていきました。ママ友は私の方を見てしてやったりと笑い「ルールは守らないとね」と言ったのでした。
公園にはいろいろな年齢の子どもが遊びに来るので、こうした遊び方の違いを通したトラブルはよくあり、どのように対処するか瞬時に判断するのは難しいもの……。私もママ友のように冷静に対処し、子どもたちを守れる母親になりたいと思った出来事です。
著者:伊東 杏/30代・ライター。わが道を行く7歳の息子と、ひょうきんな5歳の娘を育てる母。夫は理屈屋。「ていねいな暮らし」に憧れ、いつか自分も……と夢見ている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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