買い物が終わり、ホッとしたのもつかの間
週末の午後、ショッピングモールでの買い物を終え、6歳の娘、4歳の息子、そして抱っこひもで爆睡中の1歳児を連れて、1階から屋上駐車場へ向かうためのエレベーター前に到着しました。
両手は買い物袋でふさがれ、肩には10kg超えの1歳児。「さあ、やっと帰れる……」とホッとしたのもつかの間、エレベーターのドアが開き、降りる人を待ち、乗客全員が降りたと同時に「乗ってー!」と子どもを先に入れたその瞬間……、ウィーン……と子どもたちだけしか乗っていないエレベーターのドアが閉まり始めたのです。
私は焦り、「開けて、開けてー!」と叫びました。すると、中にいた6歳の娘が、「わかった! え!? どっちが『開く』のボタン!?」と慌てながら押したボタンはなんと“閉じる”のほうだったのです。エレベーターは無情にも、子どもたちだけを乗せて上昇してしまい、私だけが乗り遅れました。
「そのまま乗って戻って来てー!」と叫び、放心状態で抱っこしたまま呆然と立ち尽くしていると、数分後、屋上までいったエレベーターが、ようやく1階に戻ってきました。ドアが開くと、降りてくる際に乗ってきた方々と一緒に、無事に帰って来た娘と息子の姿があり一安心。
中にいた6歳の娘から、「ママ、乗り遅れちゃダメだよ!」とドヤ顔で言われ、4歳の息子には「ママどこ行ってたの、迷子になっちゃだめだよ!」と怒られてしまいました。
えー! ママが乗り遅れて、迷子扱い!? 中にいた他の乗客の方々は、思いっきり吹き出していました。そして、乗客の方が「よかったね。迷子のママが見つかって」と言い、子どもたちは満足げでしたが、私は恥ずかしさでいっぱいでした。
この日からわが家では、エレベーターに乗るときに“開く”と“閉じる”を子どもたちと一緒に確認しながら押す習慣が付きました。子育て中は想定外のハプニングが日常茶飯事ですが、たまにこうして笑い話になることが起きるので、それもまた思い出となります。とはいえ、子どもたちだけでエレベーターに乗っている状況はやはり危険なため、外出先ではより一層気をつけて行動するようになりました。2年たった今でも、子どもたちには「乗り遅れて迷子になったママ」と言われ続けています。
著者:小笠原 夏子/30代女性/2017年生まれの娘、2019年生まれの息子、2022年生まれの息子の母。食べることが大好きで、どこへ行っても「何を食べようか」と考えている腹ペコ家族。最近は母も子どもたちも料理にハマっている。気になることは、悩む前にまず行動するのがモットー。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
※AI生成画像を使用しています