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「足を引っ張っている」新入社員が原因で退職に追い込まれた勤続10年の私。その夜、謎の着信が…!?

私はとある広告代理店で営業を担当していました。この10年でクライアントの信頼を勝ち取り、ありがたいことに営業成績はトップクラス。後輩の教育も任せてもらい、日々やりがいを感じていました。しかしある日、わが部署に困った新人がやってきて……。

新人の言葉に驚愕

私が勤める広告代理店の営業部に、新人・A子が入社してきました。彼女は有名大学卒なうえ、父親は大企業の社長。入社前から次世代の営業エースと期待されていた人物です。しかし、最初の打ち合わせで彼女が発した言葉は、驚くべきものでした。

 

「私は効率よく成果を出す仕事に集中したいので、雑務は古株にお願いしたいです。あと、飛び込み営業や既存顧客のフォローは無駄だと思います!」

 

私は慌てて、営業はクライアントとの信頼関係を築くことが重要だと伝えますが、A子は「古い考えですねぇ」と鼻で笑う始末。「私は、最新のマーケティング理論で戦略的に営業しますから!」と言い放ち、実務未経験なのに営業を語るA子に、私は一抹の不安を覚えました。

 

A子の味方をする課長

私はA子の教育担当を任されましたが、彼女は顧客を訪問せず、メールのみで対応。私がいくらアドバイスをしても、「時代に取り残されちゃいますよ」と聞く耳を持ちません。

 

業を煮やして課長に訴えたのですが、なんと課長までA子をかばい、「これは従来のやり方にとらわれない、最新の営業方法だ!」と私の意見を一蹴。結果、A子は顧客と直接の接点を持たず、案件を勝手に進めていきました。しかし、その営業方法がついに大きな問題を引き起こしたのです。

 

ある日、最重要クライアントから怒りの電話が飛び込んできました。

 

「こちらの希望納期が完全に無視されている!」

 

A子に確認すると、「海外では多少の遅延なんて普通。日本も寛容になるべき」と開き直っている様子。私はあ然としましたが、相変わらず課長も「納期に厳しいクライアントは放置でいい。これがうちの会社の働き方改革だ」とA子を擁護。

 

このままでは会社の未来が危ういと感じた私は、社長に直談判することを決意しました。

 

社長「会社の足を引っ張っている」

ところが、社長もA子の味方をするのです。「うちには新しい営業スタイルが必要だ。君みたいな古い考えの人間が会社の足を引っ張っているのかもしれないなぁ」とのこと。

 

私は「もうダメだ」と感じ、10年間尽くしてきたこの会社に見切りをつけ、数日後、静かに退職届を差し出しました。

 

「お世話になりました。必要とされない人間がここに残る理由なんてありませんから。これからは課長とA子さんで、顧客対応をお願いします」

 

謎の着信が

その日の夜、スマホがけたたましく鳴り響きました。知らない番号だったため放置していたのですが、何回もかかってくるため、出ることに。すると、社長の情けない声が聞こえてきました。

 

「助けてくれ! 常連顧客からクレームが入ってきて、契約は解除。業界内でうちの悪評が広まっているようで、手に負えないんだよ〜」

 

「私はもう会社を辞めたので関係ないですよね? 私は古い営業しかできない人間。A子さんと課長に任せておけばいいのでは?」

 

まさか私が辞職したその夜にこんなことになるとは。驚きの展開でしたが、本当にもう私は無関係。助ける義理も義務もありません。泣きつく社長にきっぱり宣言しました。

 

「やっぱり、人と人との信頼とつながりがあってこそのビジネスでしたね。すみませんが、私はこれから起業予定で忙しくなるので、もう連絡してこないでください」

 

私を追い出した会社は…

前職の会社は、予想通り転げ落ちていきました。顧客の信用を完全に失い、契約解除が相次いだそうです。A子の「最新マーケティング理論」とやらも、結局はただの机上の空論。成果も上がらず、会社の評判はガタ落ちしたよう。

 

一方の私は自分の会社を立ち上げました。人との信頼を大切にする、私らしい広告代理店です。独立を発表すると、昔のクライアントたちが次々と連絡をくれたのもうれしい出来事でした。

 

これからは、自分の信じる営業スタイルで、胸を張って仕事にまい進し、お客様に喜んでもらいたいと思います。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

 


 

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