夫が久しぶりに帰宅予定のある週末。
娘とカレーを作って、楽しみにしていたのに――
私たち家族と会えない理由
「ごめん! 仕事でトラブルがあって、帰れなくなった」
夫から届いたのは、このメッセージだけで、電話をかけても出てくれません。
実は、ドタキャンはこれが初めてではありませんでした。
「仕事なら仕方ない」と思っていたけど、次第に連絡回数が減り、どこか心がざわついていました。
気持ちを切り替えようと、近所に住む母に電話をかけ泊まりに行くことに。
ベビーカーを押す夫――衝撃の再会
翌日、天気がよかったので私たちはお出かけすることにしました。ふと大通りにいた、ベビーカーを押している家族に目が留まりました。
その瞬間、なにかの間違いではないかと二度見! なんとベビーカーを押していたのは、夫だったのです!
隣には見知らぬ女性。ベビーカーにはまだ小さい赤ちゃんが乗っていました。夫は赤ちゃんと笑い合いながら、まるで親子のような雰囲気。「まさか」と思いながら小さく息をのみ、3人でそっと後をつけることにしました。
もう一つの家にいた夫
夫たちは買い物をしたあと、アパートの一室へと入って行きました。母に娘を預け、先に帰ってもらい、私はそのアパートの玄関前で、思い切って夫に電話をかけました。
すると夫は電話に出ながら玄関から出てきて、私と鉢合わせ! 夫の顔がみるみるうちに青ざめていきました。
夫は単身赴任だと嘘をついて、シングルマザーと関係を持っていたのです。玄関先に出てきた女性に「彼の妻です。子どももいます」と伝えると、驚きとショックを隠せないという表情で困惑していました。どうやら夫は女性に、結婚していることを秘密にしていたようでした。最低です。
妻の決意
「すまない! ほんの出来心だった! 家庭を手放すつもりはないんだ!」
そんな言葉を聞いても、もう戻れる気はしませんでした。私と娘を裏切って、別の女性と暮らしていた夫。「やっぱり帰れない」と連絡があるたび、何度も娘を悲しませてきました。それがすべて浮気のせいだったなんて……一生許せそうにありません。
私は離婚を選びました。
夫は彼女にも見放され、今はひとりで暮らしているようです。義父母も夫のこの一件で激怒し、絶縁したと言っていました。身勝手な行動で家族を失った夫、まさに自業自得だと思います。
私と娘は実家に戻ることになりました。両親はとてもやさしく、温かく迎えてくれました。朝は母の味噌汁の香りに癒され、日中は仕事をして、夜は娘とおしゃべりを楽しむ幸せな日々を過ごしています。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。