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「子なしに戸建ては不要!」夫が相続した義実家を乗っ取る義兄夫婦→OK!夫があっさり承諾…なぜ!?

私たちは、結婚3年目の夫婦。子どもはいません。入院していた義父が他界し、今日は葬儀です。喪主の義兄は「急に仕事が入った」と言って姿を現さず、義姉はスマホに夢中でまったく自分の子どもたちの世話をせず、小学生のやんちゃな甥っ子3人が葬儀場内を走り回って大騒ぎしています。

甥っ子3人は、どれだけ注意をしても言うことを聞いてくれず、私たちは困惑……。

義父を静かに見送ってあげたいのに、葬儀場内は地獄絵図のような状態です。そこに救世主が現れました! 私の両親です。父が厳しく一喝すると、甥っ子たちは動きを止めました。そして、母の誘導のおかげで何とか座ってくれ、ひと安心。

 

結局、夫が喪主を務めて、何とか葬儀を無事に終え、ホッとしていると、ようやく義兄が到着。ヘラヘラしながら「お別れできなくて残念だった」なんて言っていましたが、どうやら、わざと時間つぶしをしてきたようでした。義姉に「時間つぶしてきて正解だったわ」などと言っているのが聞こえてしまいました。

 

その上、甥っ子たちを注意した私の両親に腹を立ててきたのです。お礼を言われてもいいくらいなのに……義兄は「あんた、うちの子を叱ったらしいな? うちにはうちのやり方があるんだよ。勝手なことをしないでくれ」と食ってかかってきて、あきれてしまいました。

 

義父は夫に残してくれたのに…

義母は私が嫁ぐ前に他界しており、義父も今日見送ったので、義兄一家とはもう関わらなくても良さそうなものですが……遺産相続のことについては、きちんと話し合わなくてはなりません。幸いなことに、義父は遺言状を残してくれており、揉めることはなさそう。義兄には預貯金を、夫には義実家を残してくれました。

 

さっそく、義実家の片付けを始めた私たち。きれいにして、義実家に引っ越そうと思っています。私の両親も手伝ってくれて、片付けは順調に進みました。しかし、あと少しで引っ越せそうだと思った矢先、突然義兄一家が乗り込んできたのです。

 

「ここなら思いっきり走れるわよ〜」と言って、義実家に甥っ子たちを放つ義姉。私たちは「またか……」とため息をつきました。そして、義兄の言葉にがく然としたのです。「今日からこの家には俺たちが住むから!」その言葉に私は絶句しました。

 

義兄は、「子どものいないお前たちに広い家は必要ない、俺たちによこせ」と言うのです。理不尽な言い分……身勝手な義兄に私は本当に腹が立ちました。

 

しかし、夫は怒ることなく、「直しながら大事に住むならいいよ。名義変更にかかるお金も、その後の税金もちゃんと兄さんが払えよ?」と言って、あっさり承諾してしまったのです。一緒にいた私の両親も、なぜか笑顔で夫の決断を支持。私は驚きすぎて、開いた口が塞がりませんでした。

 

帰宅後、私は夫と両親に「どうしてお義父さんがせっかく残してくれたものを、あっさり手放してしまうの!?」と猛抗議。夫に残してくれた家なのに……意味がわからなかったのですが、夫から理由を聞いて、納得したのです。

 

義実家には秘密があった!?

義兄たちが義実家に引っ越して、半年が経ちました。やりたい放題の甥っ子たちは、家中を走り回り、暴れまくり、壁に穴を開け……。それを放置していた結果、ある日突然、壁の一部が崩れ落ちたそうです。

 

義父が亡くなったときにはもう、義実家はすでにかなり傷んでいたため、私たちは修繕しながら住むつもりでした。義兄夫婦は、それを何もせず、過ごしていたのですから当然。今は一部の壁が崩れただけですが、そのうち床が落ちても不思議ではありません。

 

夫も私の父も建築関係の仕事をしています。そのため夫と父は、片付けをしたときに、見た目以上に老朽化が進んでいたことに気が付いていたのです。修繕も維持も想像していた以上に大変だと思い、あっさり義兄に譲ったのです。

 

「もうあの家には住めない!」と言って、今度は私たちの家に転がり込んでこようとした義兄一家。「どうぞ? 私たちはもう引っ越すので借りられるんじゃないですか? ここ、家賃高いですけど、不動産屋さんに聞いてみます?」と尋ねた私。私たちは、私の両親と同居するため、間もなく引っ越す予定なのです。

 

「それなら、せめて宿泊費くらい出してくれ!」と言う義兄。一体どうして私たちが義兄一家の宿泊費を払わなければいけないのでしょう……。丁寧にお断りすると、今度は義姉が「もういらない!あの家はあんたたちに返すから!」と言ってきました。

 

しかし、もう遅い。名義も義兄に変更済みなので、義兄夫婦は住めなくても義実家から逃れることはできないのです。そんな残念な事実を私が義姉に伝えると、夫が「住めないのであれば解体すべきだ」と告げました。

 

そして夫は、倒壊寸前の家を放置しておくと、周囲に被害をもたらす可能性があり、そうなれば損害賠償の支払いを求められることもあると義兄夫婦に教えたのです。さらに解体しても土地の税金は残るし、家がなくなったことで税金がさらに高くなる可能性があると告げました。いずれにしても、義兄夫婦が義実家をめぐって苦労することは確実。

 

現実を知り、悲鳴を上げる義兄夫婦。私たちが引っ越したあとも、義兄一家は義実家に住み続け、いよいよ住んでいられない状況となり、「住むところがない! 引っ越すための金をくれ!」と連絡をしてきました。

 

やさしい夫と非常識な義兄

義兄は義父から預貯金を残してもらっていましたが、それは名義変更でかかったお金の支払いと、義兄夫婦の散財によってとっくに使い切ってしまっていて、義兄夫婦にはまともな貯金もないと言います。もちろん、夫は義兄にお金の援助はしませんでした。

 

しかし、甥っ子たちが住む場所を失ってしまうことを心配した夫は、「解体費用は俺が負担する。更地になった土地は売って、少しでも生活の足しにしろ。これが最後だぞ」と義兄に告げました。そして最後に「手続き関係以外ではもう連絡しないでくれ」と言い、夫は義兄に絶縁を宣言したのです。

 

義実家がなくなってしまうのは残念でしたが、これを機に義兄夫婦が誠実に生きていってくれればいいなぁ……そう思います。義兄夫婦が心を入れ替え、他人に迷惑をかけないようになれば、甥っ子3人もいい子に成長していってくれるのではないでしょうか。義兄一家の未来は明るいものであってほしい。そう願っています。

 

一方、私たちは幸せに暮らしています。あたたかい両親とやさしい夫と穏やかな毎日を過ごしています。

 

◇ ◇ ◇

 

心やさしき弟に助けられ、良かったですね。義兄夫婦には、この恩を忘れず、今までの身勝手を反省し、甥っ子たちを幸せに育てていってほしいものです。

 

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

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