長蛇の列の先頭で動かない次女…
ある日、パトカーや消防車、トラックや重機などに乗れるイベントが自宅近くで開催されることを知りました。さっそくイベントのことを次女に伝えると、「乗りたーい♪」と即答したので、行ってみることに。多くの人が行き交う中、私は次女の手を引いてお目当ての重機があるブースへ向かいます。
到着すると、すでにトラックや重機の前には長蛇の列。私は「人が多いからいっぱい待つけどいい?」と次女に聞くと「いいよー」と満面の笑みで答えたので、さっそく大きなショベルカーに乗る列に並んで順番を待つことに。そして、20分ほど待ってようやく次女の順番になったのですが、次女は一歩も動き出そうとしないのです……。ショベルカーの大きさにびっくりしているのか、私が次女の背中を押して足を進めようとしてもびくともしません。どうしようと焦った私が「乗るのはやめて帰ろっか?」と言うと、次女は泣き出してしまいました。
すると、10mほど離れた距離から様子を見ていた案内係の少し強面の男性が、すごい剣幕で近づいてきます。私も次女も怖くなり、その場に立ち尽くすしかありませんでした。しかし、男性は私たちの目の前で足を止め、しゃがみこんで次女にトラックやショベルカーのイラストのシールを差し出したのです。そして「これもプレゼントするから乗ってみない?」ととてもやさしい口調と笑顔で話しかけてくれました。さっきまで泣いていたはずの次女はコロッと泣き止み、「行く」と涙をぬぐいながら言い、男性に連れられてショベルカーへ向かって行ったのです。なんと最後は、男性とタッチまでして戻ってきて、次女は満面の笑みを浮かべて満足そうにしていました。
たくさん人が並んでいる中、次女が駄々をこねて流れを止めてしまっている罪悪感もあって、強面の男性が近づいてきたとき怒られるのではないかとヒヤヒヤした私。しかし、見た目とは裏腹にとても子ども思いのやさしい人でした。
今回、見た目で男性からの対応を予想したことを私はとても反省しました。あれ以来、次女には「トラックのような大きい車を運転する」という将来の夢もでき、次女が楽しめるように気をつかってくれた男性には感謝しています。今後は人を見た目で判断しないように気をつけて、次女にも先入観で判断しないよう教えていこうと思います。
著者:海津さとみ/30代・ライター。プチ反抗期中の10歳の長女と、おませでしっかり者の5歳の次女を育てるシングルマザー。離婚を機に移住し、新たな環境での子育てに悪戦苦闘しながらも、自分たちらしい家族のカタチを目指す日々を送っている。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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