タトゥーが入った男性に話しかける娘
お隣に新しい入居者が来てから数日後、マンションの廊下でタンクトップ姿の20代ぐらいの知らない男性を見かけました。男性のたくましい両腕にはタトゥーがびっしり入っており、やんちゃ系という印象。まさか……と思い目で追うと、その男性は私たち家族の隣の部屋に入っていきました。隣に引っ越してきた人だと判明しましたが、あいさつはありません。
さらに数日後には、お隣さんが大音量のエンジンを響かせたバイクで帰宅。何人もの友人を連れ込み、深夜までどんちゃん騒ぎをしていました。男性の大声や玄関の開閉音、廊下を走る足音などがわが家にも響いてきて、うるさくて眠れないほど。
一度きりではなく毎週のように騒いでいるので、意を決して管理会社に連絡。すると後日、「深夜はお静かに」という内容の張り紙が掲示されました。その後騒音は落ち着いたのですが、今度は「クレームを入れたことがバレて、逆恨みされたらどうしよう……。特に2歳の娘に危害を加えられたら……」と不安に思うようになった私。夫と話し合った結果、「できるだけお隣さんとは出くわさないようにしよう」と決めたのです。
ところが、ある日エレベーターでお隣さんと鉢合わせてしまいます。さらに、なんでも気になる年ごろの娘が、お隣さんの腕を指さし「これなに?」と無邪気に話しかけてしまいました。私は「よりにもよって、密室のエレベーターの中で……どうしよう」と冷や汗が止まりません。すると、お隣さんは「おにいさんの腕には絵が描いてあるんだよ~」とにっこりと笑顔で答えてくれたのです! まさかの対応に驚きを隠せない私をよそに、娘とお隣さんは「これはなんの絵なの?」「これはバラだ」などと会話して「バイバイ」と手を振ってあいさつまで……。わずか1分ほどの出来事でしたが、怒られてしまうのでは……? と、私にとっては肝が冷えるとても長い時間でした。
その後、お隣さんと会うと娘は手を振り、私も会釈するように。お隣さんも娘に手を振ってくれいます。注意喚起の張り紙をしてもらってからは、騒音に悩まされることもなくなり一安心です。どれだけ見た目が怖い人でも、話してみるとやさしいことがあるのだと学び、時には子どものように先入観を持たず、普通に接するのが大事なのだと気づいた出来事でした。
著者:天野朋美/20代・ライター。おしゃべりが大好きな2歳のひとり娘を育てるママ。ライターをしながら平日はワンオペ育児中。映画鑑賞とカフェ巡りで、日々のストレスを発散している。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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