子どもの世話を頼まれる日々
パーティーの内容は、何をするでもなくただ家で子どもを遊ばせて過ごすだけで、毎回、夕飯とお風呂までがセット。近所に住んでいるAは、朝早くに子どもたちをわが家に連れてきて自分は家に帰ってしまいます。その後夕飯とお風呂が済んでもう寝るだけの状態になったタイミングでお迎えに来るのです。
Aの子どもたちは、9歳、7歳、6歳、4歳の男の子。上の子2人は頼りになるとAは言いますが、まだ子ども。兄弟げんかもよくします。息子はお友だちと過ごせて喜んでいますが、私は子ども5人分の昼食とおやつ、夕食の準備にお風呂の世話までした挙句、ぐちゃぐちゃにされた家を片づけ……。正直毎回ぐったりでした。言い出しっぺはAで、夕飯とお風呂までがセットなのもAの提案。もう軽く10回以上開催されており、「次は私の家でしようね!」とAは毎回言いますが、開催の提案を受けるたびにAから子どもたちがわが家に来たがっていると言われ、まだ一度もAの家で開催されたことがありませんでした。
ある朝、子どもを幼稚園のバス停まで見送りに行った帰りに、またAからおうちパーティーの打診がありました。断りたいと思っていた私は歯切れ悪く、もごもご……。そんな様子を見て、Aは少しイラついているように見えました。それでも粘るAに「もう諦めるしかないか」と考えていたとき、思わぬ助けが! 「何? 楽しい話? 私も入れて!」とBが会話に入ってきました。Aは、Bも加わればスムーズに決まると思ったのでしょう。おうちパーティーの概要を話し始めたのです。話を聞いたBは大笑い。「やばー! ちょっとそれ! Aやばすぎなんだけど! 普通に迷惑でしょ。◯◯ちゃん(私)よく怒らなかったねー!」と言い放ちました。
顔が引きつるAと、驚く私。Aはとっさに「だって息子くんも喜んでるよ? 上2人はもう手もかからないし!」と言い返しました。しかしBは「いやいや、子ども4人も毎回預けて夕飯とお風呂までさせるとか、さすがにやりすぎでしょ! Aのところで1人増えたぐらい変わらないよって言うならわかるけど、◯◯ちゃんのところで4人増えるのは全然ちがうよぉ!」と笑いながら話してくれたのです。そして、さすがに反省したのか、Aはその場で「大変な思いをさせてごめんね」と謝ってくれました。
Bから思わぬ発言を受けたAは、さすがにまずいと思ったのでしょう。後日、Aからメッセージが届いて「今回はわが家でしよう」と言われたため、Aの家でおうちパーティーが開催されることになりました。そして1日子どもたちを預かってくれたAから「マジでごめん! 今日本当に大変だった。上2人もまだ全然手がかかるし、今まで大変だったよね」と改めて謝罪が。その後、おうちパーティーの開催はなくなりました。Aに大変さをわかってもらえ、気乗りしないイベントがなくなってBに感謝する出来事でした。
おうちパーティーがなくなってからは、程よい距離感で付き合えています。今回の件のお礼をBに伝えると「え? 何が?」とあっけらかんとした様子。いつも思ったことを直球で言ってしまうBにヒヤヒヤすることもありますが、今回はそんなBに救われました。「親しき中にも礼儀あり」という言葉を忘れず、ときには自分の思いをはっきりと伝えるのも大切だと学べた出来事です。
著者:立川りか /30代・ライター。6歳の男の子を育てるママ。息子の好きを全力で応援するため日々奮闘中。虫が大の苦手だが、息子の虫取りに付き合ってきたおかげで少しだけ耐性がついてきた。食後のデザートや週末の晩酌がご褒美。
作画:ひのっしー
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年3月)
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