パパ活のリスクとは
パパ活は、金銭的な対価を伴う援助交際に近いものから、恋愛感情に基づいた交際に近いものまで、その関係性はさまざまです。しかし、その裏には金銭トラブルやセクハラ、暴力、プライバシーの侵害など、数多くのリスクが潜んでいます。特に最近は生活環境の厳しさや社会不安などの影響から、手軽にお金を得られると考え、パパ活に手を出す若者が後を絶ちません。
中には、風俗店を通さず繁華街の路上で直接相手を探し、金銭を伴う交際に発展する事例もあります。低年齢化も深刻化しており、高校生が検挙されるケースさえ報告されています。
パパ活でお金を稼ぐ理由
なぜパパ活に踏み切ってしまうのか。「普段、お小遣いを渡しているはずなのに、なぜパパ活でお金を稼ぐ必要があるのか?」そんな疑問を抱く親御さんもいらっしゃるでしょう。しかしながら若者がパパ活でお金を稼ごうとする背景には、必ずと言っていいほど重大で深刻な理由が隠されていることがあります。
【理由1】親には打ち明けにくい借金がある
・友人が持っているブランド品のカバンなどをSNSで見て憧れ、高い買い物をしたり、交際費や遊興費を使いすぎてしまう
・軽い気持ちでクレジットカードや消費者金融を利用してしまい、想像以上に利息が膨らんでしまった
・ホストクラブにハマってしまった
・好きになったホストへ貢ぎすぎてしまい、バイト代や月々の給与だけでは到底返せない額にまで膨れ上がった
などです。
本来であれば早めに相談し、解決策を模索すべきところを、「親に打ち明けにくい」「怒られるのが怖い」と隠してしまうため、よりリスクの高いパパ活でお金を得ようとする若者がいます。
【理由2】日常的にお金を巻き上げる存在がいる
借金がなくとも、大きなお金を必要とするプレッシャーに追い詰められる状況も考えられます。
・暴力や金銭的な要求をする交際相手がいる
・行動を制限されるだけでなく、金銭的にも締め付けを受け、多額の資金を要求される
・ホストクラブでの色恋営業に乗せられ、売上のために高額なシャンパンや指名料を要求され、やめたくても貢ぎ続けてしまう
・宗教や怪しい占いへの多額の献金・課金
などがあります。
親には話せないような勧誘や支払いを抱えてしまい、精神的に追い詰められている……こういった背景では、若者本人に「お金を用意しなければならない」という切迫感が生まれ、パパ活のリスクを理解しながらもやめられないことがあります。
また、夏休みなどの長期休みの期間は、自由な時間が増え、交友関係が広がりやすくなります。学校や地元の先輩、他校の友人など関わりを持つ人が増えると、それだけ刺激も多くなり、パパ活をしてしまう若者が増える傾向があります。
さらなるトラブルに発展するケースも
パパ活を続け、あるときやめようと思った矢先、金銭的に援助をしてきたパパ側(男性側)から「訴える」と脅されるケースや、「親にばらしてやる」などと言って恐喝して関係を続けるよう迫り、パパ活を抜け出せないこともあります。
親が日ごろからできること・伝えたいこと
ルールや決まり事を作っても、お子さんを完全に管理することは難しく、無理にしばろうとしても、かえって反発や隠し事につながりやすいものです。
最も大切なのは、親子の「関係性」をしっかり築くことです。日ごろから積極的にコミュニケーションを取り、できるだけ一緒に過ごす時間を持つことが、お子さんを守る一番の対策になります。また、親として「あなたのことを大切に思っている」「困ったときはいつでも相談してほしい」といった気持ちを、言葉や態度でしっかり伝えることも忘れないようにしましょう。
これまでパパ活に関するご相談を受けてきた中で、愛情や関心が不足していると感じているお子さんほど、トラブルに巻き込まれやすい傾向が見受けられます。親が子どもにしっかりと興味を持ち、日常の会話や触れ合いを大切にすることが重要です。
例えば、不倫や浮気調査のご相談でも「夜ご飯は一緒に食べていますか?」とお聞きすることがよくあります。親子の場合も同じで、夜ご飯を一緒に食べる時間は、信頼関係や安心感を育む上で大きな役割を果たします。
普段からお子さんに関心を持って接していれば、持ち物が急にブランド品になったり、部屋に見慣れない名刺や物が置かれていたりといった小さな変化にも気付きやすくなります。こうしたささいなシグナルを見逃さないことが、トラブルの早期発見や予防につながると考えています。
トラブルを感じたときの対応策
もしトラブルや不安を感じた場合は、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(#8891)、警察相談専用電話(#9110)、犯罪被害者支援ダイヤル(法テラス 0120-079714)、児童相談所(0120-189-783)などの公的な相談窓口や、パパ活トラブルや男女問題に詳しい弁護士などの専門家に相談する方法があります。
また、親子のコミュニケーションだけでは把握しきれない行動や交友関係については、探偵社による「子ども見守り調査」や「行動調査」を活用するのも1つの選択肢です。こうした外部のサポートをじょうずに使いながら、早期発見と適切な対応につなげることが大切です。
まとめ
パパ活には深刻なトラブルや犯罪に巻き込まれるリスクが潜んでいます。お子さんを守るためには、日ごろからコミュニケーションを大切にし、普段と違う様子にいち早く気付くことが重要です。親として現状を正しく知り、冷静に見守りながら、お子さんが安心して相談できる環境づくりを心がけたいですね。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
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執筆・監修/探偵社SIGNAL
全国を対象とした調査をおこなう専門探偵社として、大手探偵事務所から独立し、2022年に設立。警察OBによる研修制度や実践的な尾行訓練を導入し、「プロの探偵」の育成に力を入れている。不倫・浮気、家出・失踪者の捜索、ストーカー対策、ご近所トラブルなど多様な案件に対応。