狭心症かもしれない
それから胸の痛みは出ず、循環器内科の受診日を迎えました。医師から狭心症の疑いがあると言われ、CTを撮ることになったのです。しかし、CT検査で異常は見つかりませんでした。
そこで、血管が細くなって起こる一般的な狭心症ではなく、体の電気信号の異常によって起こる狭心症が疑われました。このタイプの狭心症は、発作時に使用される薬として知られる 「ニトログリセリン」が有効だそうです。症状が出たら薬を飲み、その効き具合での判断となりました。
このころ、胸が痛む間隔は数カ月から半年に1度ほどで、薬を飲む機会はなかなか訪れませんでした。やっと強い胸の痛みを感じて薬を飲みましたが、薬はまったく効きません。むしろ薬によって血管が拡張されたため血圧が下がり、貧血のような不快感がしばらく続きました。
逆流性食道炎かもしれない
「ニトログリセリン」が効かなかったので、狭心症の可能性は低いと診断されました。次に疑われたのは「逆流性食道炎」です。胃酸などが食道に逆流して炎症を引き起こす病気で、胸が痛むこともあるそうです。
このころには、初めて症状が出てから1年ほどが過ぎており、1~2カ月に1度程度の間隔で痛みが出るようになっていました。これまでと同様に、1~2分ほど締め付けられるような胸の痛みを感じます。逆流性食道炎の薬が処方され、調子の悪いときに飲むようにと言われていました。しかし、次第に痛みの間隔が狭くなり、薬を毎日飲むようになり、やがて強い薬に変わったのです。
症状が長引き薬の効きも悪いため、内視鏡検査(胃カメラ)を受けました。結果は、逆流性食道炎は見つからず、過去にかかった形跡もありませんでした。
原因不明の病気かもしれない
逆流性食道炎も否定され、原因不明の痛みとして治療方法はなくなりました。病院では「様子を見ましょう」と言われ、東洋医学の鍼灸院に相談して鍼治療を受けました。それでも1週間に2~3回は痛みます。このころには痛みが出る予兆も感じ、胸だけでなく背中が痛むこともありました。
原因も治療方法もわからず不安だったころ、ぜんそくをこじらせて、せきが止まらなくなりました。毎日のように点滴に通う日が1週間続き、その後もぜんそくはなかなか治りません。鼻の奥に膿(うみ)がたまる副鼻腔炎(ふくびくうえん)にもかかり、体調不良の日々が続きました。そして、その不調が治ったときには、胸の痛みもすっかりなくなっていたのです。
まとめ
ずっと悩まされてきた胸の痛みは、それ以来出ていません。この数年は「また胸が痛くなるのかも」と気にしてばかりいました。それがぜんそくになったことで、悩みが「胸の痛み」から「せき」に変わったのです。病気の可能性がまったくなくなったわけではありませんが、「病は気から」は本当だと実感しています。もう何カ月もたちますが、今も胸の痛みはありません。
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:玉沢雅水/40代女性。長野県在住。大学卒業後、5年半ほど住宅メーカーでインテリア営業を中心とした業務に携わる。その後、長野県の司法書士事務所で4年、福島県の事務所で2年半、司法書士の業務補佐に。趣味は小さな家庭菜園で野菜を育てることと、季節の食材で保存食を作ること。
イラスト/ほや助
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年4月)
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