こんにちは、助産院ばぶばぶ・院長のHISAKOです。冬になると水分補給を忘れがちになってしまう人も多いのではないでしょうか。でも、授乳中の人はちょっとだけ気を付けてほしいです。今日は、授乳中の水分補給についてお話しします。
授乳中のママは水分補給が必要?
成人女性の体は、70%が水分からできています。体温調節をする「汗」、全身に栄養や酸素を送る「血液」、食べものの消化、吸収、排泄に使われる「体液」など、さまざまな体内の水分のお世話になっています。
尿や便、汗、呼吸などを通して毎日約2000mlの水分が排出されます。そして母乳は90%近くが水分からできています。生後3カ月以降の赤ちゃん、離乳食が軌道に乗るまでのもっともよく飲む時期には、個人差はありますが1日に1000ml以上の母乳を飲むことがあります。
ということは、授乳していない女性の水分排出が1日2000mlで、授乳中はさらにプラス900ml程度、つまり3000ml近くの水分がママの体から搾り取られているということになります。
授乳中は1日2リットルの水分補給を
排出された水分は補給する必要があります。授乳中のママなら、母乳に使う水分も加味して補給しなくちゃいけません。
必要量の4割は食事からも水分摂取できるので、授乳していない人なら、おおまかに差し引いて「1日1200ml」は飲みましょう! 授乳しているママだと単純計算でプラス900ml。「1日に2リットル以上!」という理論が成り立ちます。
ママの体の声を聞くゆとりを持とう
でも実際には、人によって、体質によって、体調や季節によっても適量は違うと思います。飲みたくもないのに、無理して「1日2リットル!」などとノルマを決めて飲むと、結局はおっぱいのコンディションにも歪みがきます。逆に、飲みたいのに無理して飲むのをがまんするのもおっぱいのトラブルにつながるのではないでしょうか。
みんな個性豊かな人間であるように、水分の摂り方も全員に当てはまるわけじゃないし、自分の体が本当に欲しているかどうかは、体に聞くのが最適ですね!
ただし、授乳中は赤ちゃんのお世話に夢中になりすぎて、ママは自分の体から発せられる声が聞こえなくなりがちなので、ちょっと意識して「内なる声」と対話するようにしてみてくださいね。