甘える義妹
それは義妹が3歳の姪っ子を武器に、「お誕生日のお祝いちょうだい!」「七五三のお祝いお願い!」と、おねだり攻撃をしてくること。
最初は快くお祝い金を渡していたけれど、おねだりの頻度が増えわが家の貯金は減る一方。 私は義妹が来るたびに冷や汗をかき、夫も「これ以上は……」と困惑顔。 夜遅くまで仕事を頑張っても、お金は減るばかり……。
義妹のお願いを断れない夫にモヤモヤした私は「このままじゃコツコツ頑張った貯金が消えちゃう……」と呟くと、夫は気まずそうに謝るだけ。ついに私たち夫婦の絆に小さな亀裂が入り始めたのです。
図々しさエスカレート
ある日、義妹が姪っ子を連れてわが家を訪れました。義妹は「娘が重い病気で、治療費に100万円必要なの! お願い! 助けて!」と涙ながらに懇願します。夫も私も、可愛い姪っ子のためならと心が揺れましたが、どうにも腑に落ちない違和感がありました。
そこで私は「お金の用意をする前に、どんな状況なのか知っておきたいの。だから診断書を見せてほしい」と義妹に言いました。すると義妹は「診断書……。あ、今手続き
中で……手元にないからあとで持ってくるね」と言い、慌てて帰宅するのでした。
ますます怪しいと思った私は、こっそりある人に連絡をするのでした……。
嘘つきな義妹に逆襲!
1週間後、義妹が泣きながら「娘の追加治療にあと100万円必要なの!」と、再び我が家に押しかけてきました。私は「前にも言ったけど診断書はまだ? それか病院の通院歴を見せて欲しいの!じゃないと信用できないよ?」と静かに詰め寄ります。すると数分後、玄関のドアが開き「娘は重い病気ではありません!」と義妹の夫と姪っ子が現れたのです。そう、私は義妹の夫にすべてを打ち明けていたのです。
義妹の夫はスマホを取り出し姪っ子が元気に走り回る様子を見せてくれました。そして念の為、姪っ子を病院に連れて行き病気はないと診断されたと言うのです。
夫の登場に顔面蒼白になる義妹は、泣きながら全ての嘘を認めざるを得ませんでした。 その場で義妹の夫は書類を取り出し、「身内を騙して金の無心をするなんて信じられない! 離婚届に署名してくれ」と冷たく告げます。義妹は震える手で白紙の離婚届を受け取り、崩れ落ちるようにサインするのでした。
その後、姪っ子の親権は義妹の夫が持つことになったと聞きました。私たち夫婦は、幸せな日々と節約生活を取り戻すことができました。
◇ ◇ ◇
どんなに小さなうそでも、人を騙せば必ず信頼は壊れます。大切なのは誠実な言葉と行動で絆を育むこと。嘘は自分自身を追い詰めるだけです。誠実に生きることが大切です。
※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。