出産を重ねるごとに、体は少しずつ悲鳴を上げていた
私は3人きょうだいで、夫も同じ。だから自然と「子どもは3人欲しいな」と思っていました。ありがたいことに、40歳までに4人の子どもに恵まれました。
でも、出産を重ねるたび、体のダメージは確実に積み重なっていきました。特に双子の妊娠、出産は、心身ともに大きな負担でした。生理は1年以上止まり、ようやく戻ったのは42歳。ただし、以前のような規則的な周期には戻らず、不正出血も続きました。
不安になって婦人科を受診すると、「体には異常はありませんよ」と言われてホッとしたものの、「眠れていますか?」という医師のひと言にドキッとしました。
たしかに、双子の出産前は8時間ぐっすり眠る生活だったのに、今では5時間連続で眠れることすらまれ。慢性的な睡眠不足の中で、心も体も常に揺れている感覚でした。それでも、目の前の子どもたちを育てながら、どうにか毎日を乗り越えてきました。
生理が減った、止まった…閉経がちらつく日々
その後も、生理の周期は不安定なまま。量も少なくなり、43歳のころにはおりものシートで十分なほどになりました。「もうすぐ終わるのかも」。ふと感じたその瞬間、胸の奥にぽつんと小さな寂しさを感じました。
45歳のとき、再び婦人科を訪ねることに。最後の月経から半年が経過していて、医師からは「これから半年、生理がなければ閉経という判断になります」と説明されました。子宮の状態を見ても、閉経は近そうだと。
「閉経の平均は50歳前後。でも個人差が大きい」と頭ではわかっていても、45歳で閉経が近づいているという現実に気持ちがついてこない。それでも、ゆっくりと現実を受け入れるしかありませんでした。
もう十分、ありがとう
それ以降、生理が来ることはありませんでした。
あれから1年が経過。46歳になった今だからこそ思えるのです。この体、本当によく頑張ってくれたな、と。4人の命を育み、無事に産ませてくれたこの体に、私は心から「ありがとう」と伝えたいと思いました。
もちろん、若いころのような体力はありません。眠りも浅く、思うように休めない日も多いです。でも、目の前にいる子どもたちの笑顔を見るたび、「この子たちに出会わせてくれてありがとう」と、体に言いたくなるのです。
まとめ
閉経が近づくにつれて、「高齢出産だったから、早まったのかな」と思うこともありました。体が疲れやすくなったり、変化についていけず戸惑ったり……。でも、それでも私はやっぱり、子どもたちを産んでよかったと、心から思っています。自分の中で命を育て、送り出した経験は、かけがえのない時間でした。そしてその時間の積み重ねが、今の私をつくってくれたのだと思います。閉経は、終わりではなく、変化の1つ。子どもたちとともに、この体とともに、これからも歩いていきたいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:岩下カナコ/40代女性。2015年生まれの娘、2017年生まれの息子、2019年生まれの双子の息子たち4児の母。育児に癒やされたり疲れたり、時には自己嫌悪したり。そんな日々を送っている。
イラスト/sawawa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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