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「大量の血が7日以上も…」穏やかな閉経を迎えるはずだった私に下された診断は【体験談】

40代後半から生理周期が乱れ始めた、現在48歳の私。先月、ついに2カ月近くたっても生理が来ず、「いよいよ閉経が近づいているのか」と、寂しいような、さっぱりしたような思いに浸っていたところ、突然の大量出血! しかも、まるで切り傷からの出血のように、通常の生理より、鮮やかな血の色。30代のころから子宮筋腫を抱えていることもあり、心配になって婦人科へ。そこで医師から告げられたのは、まさかの結果でした。

この記事の監修者
監修者プロファイル

医師駒形依子 先生
産婦人科 | こまがた医院院長

東京女子医科大学医学部卒業。米沢市立病院入職後、再び東京女子医科大学に戻り、専門医を取得。同大学産婦人科に入局し産婦人科医として働きつつ、性科学を学び、また東京女子医科大学東洋医学研究所で東洋医学を学ぶ。2019年1月に地元山形県米沢市にて、こまがた医院を開業。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力~女医が教える「人には聞けない不調」の治し方(KADOKAWA)』。
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忘れたころにやってきた生理

小学3年生で周りの友だちよりも早めの初潮を迎え、「こんな面倒くさいものが毎月来るのか」と泣いていたあの日から、40年。毎月、規則正しく27日周期で来ていた生理が乱れ始めたのは、40代後半に入ったころでした。

 

27日から40日に周期が開き、その月は、気が付けば50日が経過。閉経の平均年齢は50歳前後と聞いていましたし、「まあ、平均的にそろそろ私も閉経が近づいているのだな」と受け入れました。大げさに言えば、毎月、定期的に会っていた友だちともう会えなくなるような、そんな寂しさも感じていたのです。

 

しかし、生理中のアンダーゾーンのべたつきやムレ、生理痛ともおさらばできるというさっぱりした気持ちが勝り、想像していたより、実に穏やかに閉経へのカウントダウンを受け入れていました。

 

……が、それもつかの間、前回の生理から51日目におりものシートにごく少量の血がにじんでいたのです。それから1週間。生理とも不正出血ともとれるような、にじむ程度のごく少量の出血が続き、「すぐ止まるだろう」と高をくくっていたのですが、9日目に大量出血。しかも切り傷から出るような鮮やかな血色! 今までにない状況に、戸惑いと不安が押し寄せました。

 

頭をよぎる「3cmの子宮筋腫」

これまで私の生理は長くても5日間ほど。初日と2日目にドバっと出血し、後は少量で、5日目にはにじむ程度で済んでいました。それが今回は、にじむ程度の出血が8日間続き(この時点ですでに通常より長いのですが……)、9日目にドバっと出血。そこからほぼ同じ血量(通常より多め)で経過し、14日目にようやく量が少なくなり、結局、今回は開始から15日間も生理が続きました。

 

明らかに、長い! 体から常に出血している状態が半月も続いたためか、ふらつきや頭痛、集中力が続かないなど日常生活にも支障が出ました。こんなことが今後も続くのかと不安になり、婦人科を受診することに。

 

その道中、頭をよぎったのは、30代のころ、医師から指摘された「子宮筋腫」のこと。発見当初は手の小指の爪先ほど、1cm弱の大きさだった筋腫は、2023年に受けた婦人科検診で3cmほどまで成長していると告げられていました。医師の指導の下、経過観察していたのですが、何か異変があったのかもしれないと、不安な気持ちで婦人科へ向かいました。

 

 

指摘された意外な可能性 「機能性卵巣のう胞」とは

意を決して訪れた婦人科で超音波(エコー)検査をしてもらい、子宮筋腫は3㎝から大きくはなっていないことが判明。その一方で、エコーが映し出したのは別の異変。明らかに左側よりも、右側の卵巣が大きく腫れていたのです。

 

医師によると「機能性卵巣のう胞だと思う」とのこと。卵巣の腫れと生理周期は密接に関係していて、卵巣は排卵に伴い一時的に腫れることがあるそうです。生理中に腫れてしまった機能性卵巣のう胞も、生理が終わると2~3カ月かけて徐々に小さくなっていくとのこと。私の場合、診察時、出血がすでに収まっていたことや下腹部痛もなかったことから、ひとまず3カ月後に再受診して、卵巣の大きさを再び検査することになりました。

 

また医師からはそれ以外にも、子宮体がん・子宮頸がん検査を受けることや、次に生理が始まったら、ホルモン数値を把握するための採血検査も受けることを勧められました。初めて聞く「機能性卵巣のう胞」という言葉に一瞬にして緊張が走りましたが、「腫れた卵巣の多くは、生理周期の関係で通常の大きさまで小さくなる」との説明を、今は冷静に受け止めたいと思います。

 

まとめ

これまでにない生理不順がきっかけとなり、今回、およそ2年ぶりに婦人科を受診しました。思えば、2024年は日々の忙しさを理由に、婦人科系のがん検診を含め、人間ドックもサボってしまっていました。痛みや異常がないと、自分の体調のことは後回しにしてしまいがちです。しかし、今回のことで大反省。若いころとは違う変化を常に感じる更年期の世代は特に、婦人科を定期的に受診することが、日々の安心につながるのだと痛感しています。

 

3カ月後の再受診で、私の卵巣はどう変化しているのか。不安がないと言えばうそになりますが、自分自身の体が発するサインと向き合う良いきっかけをもらったと、前向きに捉えて日々を過ごしたいと思います。

 

 

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

 

著者:長谷川 ミキ/甘党で辛党の40代女性。夫と一人息子、実母の4人暮らし。趣味はカラオケ、美容、ドラマ鑑賞

イラスト/おみき

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)

 

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