え?その話、今しなきゃダメ!?
待機室はスマホが使えなかったため電源を落とし、陣痛誘発剤の点滴がスタート。立ち会いを希望していた夫は、病院まで10分のところで待機していましたが、私は朝7時から17時まで頑張ったものの子宮口が開かず、出産は翌日に。病室に戻り、夫へ「ごめん、今日じゃなくなった! 明日また頑張る!」と連絡すると、夫はすぐに病室に来てくれて「大変だったね。無事でよかった」と慰めてくれました。
そして翌日、再び朝7時から陣痛誘発剤の点滴をスタート。すると、今度はすぐに陣痛が始まり、痛みがどんどん増していったのです。私は痛みに耐えられず「麻酔をお願いします!」と助産師さんに伝えると「すみません! 先生が緊急オペで4人とも不在なので、麻酔科の先生が10時に出勤するから、それまで待っていてください!」と言われ、その後私は約2時間、陣痛に耐えました。
麻酔科の先生が出勤してすぐに麻酔を入れてもらい、麻酔が効いて落ち着くと子宮口が全開になり、私は分娩室へ。病院から夫に連絡が入っていたようで、分娩室に行くと夫と会うことができました。私は夫の顔を見てホッとして「あと少しで赤ちゃんに会えるね」と涙ながらに伝えると、なんと夫は「あのね! 近くのラーメン屋さんの限定メニュー。おいしいから絶対に食べたほうがいいよ」と返してきたのです。
「え? は? ラーメン!?」と突然のラーメンの話に私は戸惑いましたが、おそらくその場にいた助産師さんも先生もきっと私と同じ気持ちで、一瞬「???」という変な空気が流れました。その後はあれよあれよという間に、無事に赤ちゃんが誕生。しかし、私は出産中も、赤ちゃんが生まれてからも『限定ラーメン』が頭から離れず、気になって仕方がありませんでした。
どうしても気になって、横で感動していた夫に「ねぇ、さっきの限定ラーメンの話は何だったの?」と聞くと「昨日17時までかかったから今日も時間がかかると思って、ラーメン屋さんで限定ラーメンを頼んだんだ。でも、ラーメンが来た瞬間、病院から電話が来て……熱くて食べきれなかったけど、トッピングがおいしかったから……それを伝えたくて……」と言ったのです。
私も助産師さんも先生も「なんであんなときにラーメンのことを伝えたかったの!」と大爆笑。2週間健診のときも、1カ月健診のときも先生や助産師さんから「ラーメン食べられた?」「気になって私も限定ラーメン食べに行っちゃった」などと必ずラーメンの話をされて、すっかり「ラーメン」の印象が植え付けられてしまいました。パパになっても天然なところは相変わらずですが、やさしくて頼れる夫と協力してこれからも育児を頑張っていこうと思います!
著者:田中 花子/30代・女性・会社員。1児の母。
イラスト:miyuka
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年6月)
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