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「くっさ!」義実家で出された異臭を放つ謎の料理→食べられない…でも断れない…意を決して食べると…

夫と結婚してすぐのころ、義実家に帰省したときの話です。私たちが行くのを楽しみにしていてくれた義両親は、いろいろと準備をしてくれていました。そして食事のとき……。

 

くっさ!!なにこれ!?

郷土料理であるという『鮒寿司(ふなずし)』を出していただきました。しかし、それがものすごい異臭を放っていたのです。鮒寿司とは、鮒とご飯を一緒に漬けて発酵させたもの。お祝いなどのハレの日に食べられるもののようですが、食べるのにちゅうちょしてしまうほどの強烈な臭いを放っていました。

 

義母は笑顔で「お祝いのときとかおめでたい日に食べるのよ。今日はあなたたちが来てくれたから」と言って出してくれて、義父も「ほらほら、遠慮しないで」と勧めてくれて……。

 

 

私は意を決して、ひと口食べてみました。すると、まさかの絶品! 口に入れるまでにはすごく勇気が入りましたが、食べてみるととてもおいしくて、みんなでおいしく鮒寿司を食べました。義両親の愛情も、鮒寿司の栄養もたっぷり補給できた気がします。

 

鮒寿司は、義両親が住む地域では特別な日に食べるご馳走。それからも義実家に帰省すると鮒寿司を用意してくれていて、今ではおいしくて大好きになりました。当時は、初めて見る食べ物で、しかも強烈な臭いがしていて、口に入れるのが本当に恐ろしかったです。「せっかく用意していただいたから……」という気持ちもあって、なんとか口に入れることができました。

 

それから子どもができ、私は子どもが食べ物にためらいを見せたときは、まずひと口試してみるようすすめています。しかし、あのとき私が感じた「断れない」というプレッシャーを思い出すため、嫌がる場合は無理強いしないようにしています。私の場合は幸運にも絶品でしたが、そうでない場合もあると思うので、ひと口食べて嫌がったときも、本人の気持ちを尊重するようにしています。

 

相手の好意を無下にはしたくないですが、子育てをするようになって、たとえ好意であっても、ときには断る勇気も必要なのかもしれないと、後から思った出来事でした。

 

 

著者:田中千佳子/30代・女性・専業主婦。元気な男の子を育てるママ。

イラスト:きょこ

 

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)

 

 

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