蚊の音がしない?気付きは突然に
夏の夕方、子どもたちと公園へ出かけるのが日課です。虫取り網を振り回す子どもたちを横目に、私はベンチで見守りながら涼んでいました。ふと、耳元をかすめる蚊の存在に気付いたとき、「あれ、音がしない」と思ったのです。
以前は、あの「プーン」という不快な羽音がはっきり聞こえていました。蚊が近づいてくると、嫌でも気付くほどの音だったのに。ところが2025年は、何度も耳元をかすめるのに、あの音がまったく聞こえないのです。腕には刺された跡がしっかり残っているのに、音がしないことが不思議でした。
「そういえば、年を取ると蚊の飛ぶ音が聞こえにくくなるって聞いたことがある」と思った私は、帰宅後ネットで調べると、若い人にしか聞こえない周波数の音があるという情報を見つけました。興味本位で、自分の耳年齢を測れるサイトを開いて試してみることに。
まさかの結果と娘のひと言
そのサイトでは、世代ごとに異なる高音が流れる仕様になっていました。まずは60代の目安の音。これは聞こえました。次に50代の音。これも問題なし。ところが、40代の目安音がまったく聞こえないのです。私は現在40代。まさかとは思いましたが、何度試しても無音。
そのとき、同じ部屋にいた9歳の娘が「なんかピーピー聞こえるんだけど」と言ってきました。彼女にははっきり聞こえていたのです。さらに10代、20代の高音も試してみると、「うん、全部聞こえるよ」とのこと。自分には完全に無音なのに、娘にはうるさく感じるほどだったようです。
この小さな出来事が、自分の体の変化をはっきりと突きつけてくる出来事になりました。
耳の変化はじわじわと
年齢とともに聴力が衰えるのは自然なことだと頭ではわかっていても、いざ自分の身に起こると、なかなか受け入れがたいものです。ただ、日常生活で特に困ることはありませんし、個人差があるという情報もあり、少し安心しました。
思い返せば、若いころからイヤホンで音楽を長時間聴いていたことも影響しているのかもしれません。大音量での視聴や耳に負担をかける生活習慣は、じわじわと影響を及ぼすようです。
耳の衰えは一気にではなく、少しずつ訪れるもの。だからこそ、変化に気付いたときが自分の体と向き合うタイミングなのだと思いました。
まとめ
おそらく、気付いたのが最近だったというだけで、だいぶ前から聞こえなくなっていたモスキート音。これをきっかけに、耳の老化という現実を意識するようになりました。見た目の変化と違って、聴力の変化は気付きにくいもの。でも、だからこそふとした違和感が大切なサインになるのだと思います。娘と一緒に体験したあの時間は、なんだか少し切なく、でも今の自分を見つめる大切な出来事になりました。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
著者:岩下カナコ/40代女性。2015年生まれの娘、2017年生まれの息子、2019年生まれの双子の息子たち4児の母。育児に癒やされたり疲れたり、時には自己嫌悪したり。そんな日々を送っている。
イラスト/マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年7月)
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