ワンオペ育児に疲弊…現状を夫に訴えると
夫は「今日は早く帰る」と約束していたにもかかわらず、友人に誘われるとあっさり予定を変え、私との約束を守ろうとしませんでした。「せめて数時間でもひとりの時間を持ちたい」と楽しみにしていたのに、またしても裏切られた気持ちでいっぱいになったのです。
夫は「俺だって育児をしている」と言いますが、実際にしているのは“ただ見ているだけ”。赤ちゃんが泣いてもぐずっても抱っこすらせず、結局は「どうしたらいい?」と私に聞いてくるばかりです。私は寝不足とストレスで限界を感じながらも必死に踏ん張っていましたが、現状を訴えると、夫は「産休や育休を取っているのはお前なんだから当然だろ」と言い放ちます。
挙げ句の果てには「ヒステリーになった」「赤ちゃんに悪い」と私を責めるのです。理解してほしいだけなのに、その言葉は私をさらに深く傷つけました。
「元カノと結婚すればよかった」という夫に…
育児を巡って夫婦仲が悪化し、最近では夫が朝帰りをするようになりました。朝帰りはやめてほしいと伝えると、夫は「最近、お前が苦手だ」と言い放ち、私は驚きと怒りで胸が詰まりました。私だって怒りたいわけではありません。本当は笑顔で過ごしたいのです。けれども、夫が家事も育児も放り出して遊び歩いてばかりいるので、どうしても我慢できなかったのです。
さらに夫は「お前がこんなに性格キツいとは思わなかった。こんなことなら元カノと結婚しておけばよかった。あの子はやさしくて良かった」とまで口にしました。その瞬間、私の中で何かが完全に切れ、「じゃあ離婚しましょう」と、はっきり告げました。
「は?」と面食らう夫に、私は静かに言葉を重ねました。無断で朝帰りを繰り返し、育児を放棄し、挙げ句の果てに妻を元カノと比べる――そんな人を夫として、父として必要とする理由はどこにもありません。夫は「俺は仕事を頑張ってるだろ」と言いましたが、私だって育休が終われば仕事に戻る予定です。仕事をしているからといって家事や育児を免除されるわけではなく、むしろ協力するのが当然のはず。そのことを私は淡々と伝えました。
すると夫は「そっちが離婚したいならそれでいい。俺も独身に戻って、もっといい女と恋愛したいし」と薄笑いを浮かべました。その軽薄な態度を見て、もう一片の情も残っていないことを悟りました。私は「そうですか。では離婚届を用意しておきます。サインをしたら、このマンションから出て行ってください。この家は私の持ち家ですから」と、静かに告げました。
「会いたい」という元夫に“ある事実”を伝えると
離婚からしばらく経ったころ、元夫から突然連絡がありました。開口一番「ちゃんとごはん食べてるか?」と言われ、私は思わず耳を疑いました。まるで何事もなかったかのような口ぶりに、心底呆れたのです。さらに彼は「シングルマザーになったわけだし、心配で……久しぶりに家に行っていいかな。娘にも会いたい」と言ってきました。しかし私は冷静に答えました。「離婚するとき、自分から“もう会わない”って言ったよね?」と。
そして、核心を突きました。「離婚する前から元カノと不倫していたでしょ」と。元夫は慌てて「してない、不倫なんてあるわけない!」と否定しましたが、私はすでに元カノのSNSで証拠をつかんでいました。婚姻中の日付で一緒に写っている写真、そして「元カレとよりを戻した」と書かれた投稿。証拠はすでに確保済みで、弁護士にも依頼しています。私は毅然と告げました。「慰謝料を請求するから、きちんと払ってください」と。
追い詰められた彼は「……ごめん!産後のお前を捨てて元カノとヨリを戻すなんて、俺はほんと最低だった」と頭を下げました。私は静かに言いました。「最低なんかじゃないよ。むしろ、あなたがいなくなって、私は幸せになれたんだから」。彼が無言になるのを見て、さらに続けました。「何もしない夫が家にいることこそ苦痛で、最大のストレスだった。約束を守らず、家事も育児も丸投げ。追い詰められていた私を“ヒステリー”と切り捨てた無責任さ。そんな人間がそばにいた日々こそが地獄だったの。離婚して私は救われたのよ」。
元夫はしどろもどろになりながら「本当に申し訳ないと思っている」と謝りましたが、私は冷ややかに突き放しました。「一生許すつもりはありません」と。狼狽する彼は「俺はやり直したいんだ」「失ってやっとわかった。俺にはお前と娘が必要だ」と懺悔を繰り返しました。しかし――私の人生に、彼はもう必要ないのです。
「マンションの前にいる」突然やってきた元夫
ある日、元夫が突然「マンションの前にいる」と連絡してきました。「会いたい」「話したい」と必死に訴えてきましたが、私は冷静に「迷惑だから帰って」と突き放しました。彼は「もう一度暮らしたい」と繰り返しましたが、それは元カノに捨てられたからに過ぎないと、私はすぐに見抜きました。見苦しく「俺が捨てたんだ」と言い訳していましたが、元カノが別の男性と結婚するという投稿をしていたことを私はすでに知っていたのです。
さらに彼は「これからは俺が家事も育児もする」と必死に訴えましたが、私の答えは「結構です」でした。今の私は両親や義両親の協力もあり、毎日が驚くほど楽になっています。元夫と暮らしていたころは「親が来ると休まらない」と言われ、誰にも頼れず孤独に追い込まれていました。
その後、私はマンションを手放して別の場所に引っ越し、元夫の連絡先をブロックしました。必要があれば、義母を通して連絡を取るようにしています。娘の養育費と慰謝料については、元夫が義両親に厳しく叱責されたこともあり、きちんと支払われています。
シングルマザーとしての生活は始まったばかりですが、今の私はとても幸せです。頼れるときは周囲に頼り、そして娘にたっぷりの愛情を注いで育てていこうと心から思っています。
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家事や育児を一方に押し付ければ、不満や孤独感が積み重なって関係が壊れてしまいますよね。夫婦関係や子育ては“我慢”ではなく“協力”が大切。もし相手が変わらないのなら、自分の環境を整えて前を向くことが、自分と子どもの幸せにつながるのかもしれないですね。
【取材時期:2025年8月】
※本記事は、ベビーカレンダーに寄せられた体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。